日本における商品やサービスなどのやり取りは、信用取引によって行われるケースが多いです。先に商品やサービスを提供し、翌月などにまとめて支払いを行うのが信用取引です。
現金が手元に入るのが後回しになるため、商品やサービスを提供する側は手元に現金が入るまでにタイムラグが発生します。信用取引を回避して、手早く資金調達できるのが前受金です。
今回は、資金調達のために前受金を導入するメリットやデメリットなどを紹介します。

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前受金とは?間違えられやすい勘定科目との違い
前受金は、商品やサービスなどを提供する前に、支払うべき代金を全部あるいは一部を預かる仕組みです。なお、前受金は「内金(うちきん)」や「前金(まえきん)」とも呼ばれます。
代金を受け取った段階で商品やサービスが提供されていないため、その日に売上を計上することはできません。流動負債として一時的に計上し、商品やサービスが提供されてから売上勘定に計上します。
取引や終わったらあとに見てみると、信用取引と前受金とに違いはありません。代金と商品またはサービスをやり取りする順番が前後しているだけです。
ただし、商品やサービスが提供されるまでに会計期間をまたぐ場合、決算書にも影響してきます。
現代の日本において、前受金の仕組みが取り入れられている商品やサービスは身の回りにたくさんあります。
以下は、その一例です。
- プリペイド型の電子マネーカード
- 住宅や賃貸といったものに支払う家賃
- 塾に支払う授業料
- CDやゲームソフトなどにおける予約販売
- 定期購読
- サブスクリプションサービス
先に代金が支払われる勘定科目として、手付金や預かり金なども挙げられます。これらは前受金と似ているように見えますが、明確に異なります。
今回は、以下のような科目について詳しく解説していきます。
- 科目1. 手付金
- 科目2. 預かり金
- 科目3. 前受収益
- 科目4. 仮受金
- 科目5. 売掛金
それぞれの科目について、詳しく解説していきます。
科目1. 手付金
手付金とは、商品やサービスに対する代金を全額支払ったあと、返還するものです。手数が増えてしまうため、残った代金を支払う際に売買代金の一部として扱って返還されないケースが多いです。
手付金は、以下2つの意味合いを持っています。
- 売買契約が成立したことを証明する証拠金
- 何らかのやり取りを解約するために支払うべき金銭
科目2. 預かり金
取引先から一時的に預かっておき、あとから返金されるのが預かり金です。そのほか、社員に代わってあらかじめ天引きしておき、所得税や健康保険料などを納めることも預かり金といいます。
預かり金はその名のとおり、あくまでも先に預かっておくものです。やがては返金するか、納付するために用いられます。
科目3. 前受収益
前受収益は、「家賃」「保険料」「リース料」など、継続的に提供するサービスの代金を前もって受け取った場合に使用する勘定科目です。
前受金と同じく「負債」として計上しますが、将来的に発生する収益を各期(3ヶ月ごと)に配分する点が異なります。また、前受金は、取引が確定していない段階で一時的に預かる金銭であるのに対し、前受収益はすでに契約が成立している点も大きな違いです。
前受金か前受収益かを見極める際は、「継続的にサービスを提供するかどうか」で判断しましょう。
科目4. 仮受金
仮受金は、取引内容や目的が不明な金銭を受け取った際に使用する勘定科目です。あくまで一時的に用いる勘定科目であるため、最終的には取引内容を明確にし、適切に仕訳を行う必要があります。
仮受金と前受金の大きな違いは、「入金されたお金の目的や内容が明確かどうか」です。そのため、入金の内容がわからない場合は「仮払金」、代金の内容は把握しているものの、商品やサービスの提供が完了していない場合は「前受金」として処理しましょう。
科目5. 売掛金
売掛金は、商品やサービスをすでに提供しているものの、まだ代金を受け取っていない場合に使用する勘定科目です。
前受金が「商品・サービスの提供前に受け取る代金」であるのに対し、売掛金は「商品・サービスの提供後に受け取る代金」である点が大きく異なります。商品やサービスの提供時にその場で代金を受け取らず、後日回収するのが売掛金の特徴です。
2つの違いを踏まえて正しい仕訳を行うためには、「代金の受け取り」と「商品・サービス提供」のタイミングについて、前後関係を正しく理解しておきましょう。
前受金が負債になる理由は「当日中に売上にできない」から
前受金が負債になる理由は、代金を受け取った時点では商品やサービスが提供されておらず、当日中に売上として計上できないためです。
顧客から事前に代金を受け取ることで、将来的に商品やサービスを提供する義務が生じます。そのため、在庫不足などのトラブルで商品やサービスを提供できなければ、前受金を返金しなければなりません。
このように、前受金は将来の対応を前提とした責任を伴う資金であるため、会計上は負債として計上されるのです。
とはいえ、商品やサービスの提供前に代金を受け取ることで、売掛金のような未回収リスクを抱えずに済むのは大きなメリットといえます。早い段階で代金を受け取り、運転資金や設備資金などの幅広い用途に活用すれば、経営の安定化も図りやすくなるでしょう。
前受金システムでの資金調達方法とは
前受金システムによる資金調達の方法について見ていきましょう。商品やサービスを提供する前に代金を支払ってもらう場合、以下のような流れとなります
- 顧客から商品やサービスの注文または申し込みを受け付けます。
- その後、顧客に現金を支払ってもらいます。
- 入金を確認してから、原材料の仕入れやシステムの準備などを行います。
- 完成した商品やサービスが顧客の手元に届くことで、取引完了です。
大きな資金を先に用意しておく必要がないため、スムーズに資金繰りしやすくなるでしょう。あらかじめ商品やサービスの売上が入金されるため、資金繰りに不安がある場合などに便利です。
信用取引から前受金に切り替えることで、1〜3ヵ月分の資金調達が行えます。信用取引の場合、先に資金を用意しておき、原材料の仕入れやシステムの準備などを行っておく必要があります。
注文や申し込みを受け付けたあと、あらかじめ用意しておいた商品やサービスを提供します。請求書を発行し、翌月などにまとめて代金が支払われます。
商品やサービスを速やかに提供できるメリットがある反面、売上の入金が後回しになるため、あらかじめ大きな資金を用意しなければなりません。売上が伸びているにもかかわらず、資金繰りが上手くいかず倒産してしまう会社は珍しくありません。
前受金システムを利用することで、こうした問題を解決できる可能性があります。
前受金システムでの資金調達の「6つのメリット」
前受金システムによる資金調達には、さまざまなメリットがあります。
今回は、そのなかから大きなメリットを6つご紹介します
メリット1. 資金繰りに関する問題の改善が期待できる
あらかじめ資金を用意する必要がある信用取引とは異なり、前受金なら先に代金を支払ってもらえます。先に資金を用意する必要がないため、事業を始めたり、継続させたりするハードルが大きく下がります。
資金が入ってから商品やサービスを用意し、提供してやり取りが完了します。お金の出入りが一方通行なので、大きな資金を調達する必要もありません。
メリット2. 信用取引から前受金に切り替えることで大きな資金調達が行える
信用取引では、あらかじめ資金を用意しておき、あとから代金をまとめて支払ってもらいます。例として、4月の末締めで翌月末に支払いと末締めで翌々月末支払いの2つのケースを考えてみましょう。
まずは、下記の表をご覧ください。
| ①末締めで翌月末支払いの場合 | 4月1日に商品が納品 4月30日に売上が確定 5月30日に入金 |
| ②末締めで翌々月末支払いの場合 | 4月1日に商品が納品 4月30日に売上が確定 6月30日に入金 |
4月1日に商品が納品されてから、4月30日に売上が確定し、5月31日に入金されます。翌々月の末に支払う場合であれば、4月30日に売上が確定してから6月30日に入金されます。
なお、代金が手元に入るまでには30〜90日程度の期間を要するため、注意しましょう。最初は信用取引で始め、途中から前受金に切り替えると1〜3ヵ月後にまとまった金額が入ることになります。つまり、1〜3ヵ月の売上に値する資金調達が行えるのです。
メリット3. 在庫をあらかじめ用意していなくても取引が行える
前受金システムでは、注文や申し込みを受けてから商品やサービスを用意します。
先に代金を支払ってもらえるので、この金額を資金として商品やサービスを用意するのであれば、無在庫でも取引が行えるようになるのです。
在庫を用意し過ぎてしまったり、売るタイミングを逃してしまったりといった信用取引におけるリスクの解消が期待できます。
売上が伸びれば、そのまま資金として用いることができるため、資金繰りがうまくいかずに倒産してしまう心配もありません。
メリット4. 利用者の囲い込みが期待できる
先にお金を支払った利用者は、商品やサービスが届いたり、使い切ったりして代金分のものが得られるまでは離れ辛くなります。
利用者が商品やサービスを申し込んでさえもらえれば、競合他社に対して有利な立場を取れるようになるのです。一例として、SuicaやPASMOなどの電子マネーが挙げられます。
電子マネーは、あらかじめ必要な代金を入金してから使用します。入金した代金を使い切るまでは、ほかのサービスに手を付け辛くなるのです。
このように、利用者の囲い込みが期待できます。
メリット5. 利息や返済義務などが存在しない
前受金システムなら、商品やサービスを提供する前に安定した資金を調達できます。代表的な資金調達といえば、銀行など金融機関を利用した融資やローンが挙げられます。そのほか、社債なども検討されるでしょう。
こうした資金調達は、あくまでも一時的に借りる方法となるため、どうしても利息や返済義務、税金が発生します。
一方、前受金システムには利息や返済義務、税金が発生しません。利息なしで行える借入と考えると、これだけ優れた資金調達の方法はないといえるでしょう。
メリット6. 代金の未回収リスクがない
どれだけ与信に力を注いでも、売掛金の未回収リスクはつきまといます。
日本では、創業から5年経っても存続できている企業は4割だとされており、半分以上は倒産しています。企業にとって、倒産のリスクは非常に身近なものといえるのです。
創業したての中小企業だけでなく、上場企業でも突然倒産する可能性がないとは言い切れません。
前受金システムでは、先に代金を受け取ってから商品やサービスを提供します。すなわち、未回収になる確率は理論上0%です。
前受金システムでの資金調達の「2つのデメリット」
前受金システムによる資金調達にはさまざまなメリットがある反面、重大なデメリットもいくつか存在します。
2つの重大なデメリットをご紹介しますので、しっかりと把握しておきましょう。
デメリット1. 顧客が離脱する可能性がある
結果的に同じ商品やサービスが提供される場合、先に代金を支払うよりも後払いのほうがよいと考える顧客は少なくありません。
先に代金を支払ってもらうことで利用者の囲い込みができる点はメリットですが、それだけの拘束力があることがデメリットにもなるのです。
提供する商品やサービスに代金を前払いするほどの魅力がなければ、そもそも注文や申し込みが入りません。
- 「今すぐに購入しなくてもよい」
- 「あとから気が向いたときに利用できればよい」
と思われてしまうような商品やサービスでは、前受金システムは成立しないのです。
これは、BtoCだけでなく、BtoBでも同じことがいえます。
ビジネスが根本的に成立しないため、売上の減少につながってしまいます。
デメリット2. 信用取引から前受金の切り替えが受け入れられない場合がある
最初から前受金システムを導入していれば問題はありませんが、信用取引から切り替える場合は気をつけなければいけません。
商品やサービスを利用する側にしてみれば、代金を翌月や翌々月に支払うのと前払いするのとでは大きく異なります。場合によっては、取引先の資金繰りなどに大きく支障をきたす可能性もあるでしょう。
資金に余裕があったり、これまでに固い信頼関係を築き上げてきたりした取引先であれば、スムーズに承諾してくれるかもしれません。
そのほか、競合他社に対して優位性で大きく差をつけている商品やサービスであれば、引き続き顧客は利用してくれるでしょう。
そのうえで、前受金を導入する際は、顧客との信頼関係を維持するために何らかの工夫をすべきです。
可能であれば、サービスの付与などを検討するとよいでしょう。
資金調達方法は一覧にすると30種類以上存在するので、前受金以外も検討してみてください。
前受金の処理における「2つの注意点」
前受金の会計処理を行う際は、以下の2点を押さえておきましょう。
▼前受金の処理における注意点
- 注意点1. 商品やサービスの提供後に売上計上する
- 注意点2. 前受金は消費税の課税対象外となる
原則として、前受金を売上として計上するタイミングは「商品やサービスの提供後」です。前受金の受け取りから商品・サービスの提供までに時間が空くと、会計処理を忘れやすくなるため注意しましょう。
また、前受金は、商品やサービスの提供前に使用する勘定科目であるため、代金を受け取った時点では消費税が課税されません。ただし、商品やサービスの提供後に計上する「売上」は課税対象となるため、消費税の計上を忘れずに行いましょう。
前受金システムの活用による節税対策
前受金システムは、先に代金を受け取り、あとから商品やサービスを提供します。あらかじめ代金が支払われるため、その段階では売上に計上できません。
この前受金システムの仕組みを利用すれば、節税対策につなげることが可能です。
たとえば、期末間近のタイミングで発注を受けたとしましょう。実際に商品の発送や業務を行う日をずらすことで、売上を次期に計上できます。
決算に合わせて売上をずらすことで、納税額を減らせるかもしれません。
以上は、国税庁で紹介されている節税対策の方法です。前受金システムを導入する際は、ぜひ検討してください。
資金調達のための前受金システム導入方法
前受金システムは、代金を商品やサービスの提供する前に支払ってもらう仕組みです。サービス設計の一環であるため、あらかじめ誰かの了承を得て行う必要はありません。
ただし、既存の顧客と信用取引を行っていた場合、前受金への切り替えによって信頼関係を崩してしまう恐れもあります。導入のタイミングなどには十分注意しましょう。
途中から前受金システムを導入する場合、以下3つのパターンが想定されます。
- 商品やサービスはそのままで支払い方法を前受金にする
- 新たな商品やサービスの展開に合わせて前受金を導入する
- 従来の商品設計を根本から変更して前受金を導入する
いずれの場合であっても、顧客との信頼関係を維持することが大切です。
前受金システムの導入によって、顧客の心が離れてしまわないよう、対応をよく検討しましょう。商品・サービスの割引や無料アップグレード、増量なども、ひとつの方法です。
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前受金システムを導入して資金調達の問題を改善しましょう
これまで、商品やサービスのやり取りといえば、信用取引で行われるのが一般的でした。
信用取引の場合、あらかじめ資金を用意しておき、商品やサービスを提供してから代金を受け取ります。
顧客に商品やサービスを速やかに提供できる反面、資金調達が大きな課題となるケースもあるようです。
一方、前受金は先に代金を支払ってもらう仕組みです。代金をそのまま資金にして、商品やサービスを用意することができます。
利息や返済義務などが発生しない前受金は、資金調達の方法として非常に優秀です。資金調達に課題を抱える企業は、前受金システムの導入について検討することをおすすめします。
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