在庫売却で即日資金調達するメリットを解説【タイミングに注意】

銀行・信金・商工中金や日本政策金融公庫からの資金調達は、知識・経験もなしに「なんとなく」で進めると必ず失敗します。資金調達には金融機関の幅広い知見が必要で、成功には一定のノウハウが欠かせません。

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多くの経営者にとって、事業の資金繰りは頭を悩ませる問題でしょう。ただ一時的な運転資金のショートであれば、自社の在庫を売却することで乗り切れるケースも多々あります。

今回は在庫を売却して資金調達する際のメリット・デメリットのほか、具体的な売却方法や売却に適したタイミングなどについて解説します。

コスト削減や節税効果も期待できますので、事業経営をされる方はぜひ最後まで目を通してください。


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目次

不良在庫(滞留在庫)を売却して運転資金に充当

お金が手に入っている
在庫には原材料や仕掛品、製品、商品など、実際に多くの種類が存在します。

原材料や仕掛品などは買い手が思うように見つからず、売却のハードルが高い傾向になります。

他方、陳腐化していない製品や商品は比較簡単に買い手が付き、売却してキャッシュ(現金)化することが容易です。ここで得たキャッシュを会社の運転資金に充当するということで、在庫の売却は資金調達の一手法だといえます。

不良在庫(滞留在庫)を長期にわたって保管しておくことになれば、経年劣化して販売不可になってしまったり、保管スペースを確保するための賃料を要したり、管理するための人件費が必要になったりという状況に陥ってしまうでしょう。

つまり不良在庫があるならば、できるだけ速やかに売却してしまい、得たキャッシュを事業の運転資金に充てた方が、経営的に見ても妥当で健全な判断になります。

在庫売却による資金調達の5つのメリット


自社の在庫を売却して運転資金を調達することに関して、メリットばかりに目を向けてしまうかもしれません。

しかし、実際には在庫売却にも二面性はあり、魅力的なメリットも存在すれば、無視してはならないデメリットも内包しています。経営上の判断に大切な部分ですから、メリット・デメリットの両方をきちんと把握しておきましょう。

まずは在庫売却による資金調達の下記メリットを5つ紹介します。

  1. 在庫の保管コスト(管理コスト)の削減
  2. 運転資金の調達を早期に行うことが可能
  3. 節税対策
  4. 通常の販売価格に近い金額で売却できる可能性がある
  5. 調達したキャッシュで有望な商品の仕入れができる

1.在庫の保管コスト(管理コスト)を削減できる

先にも触れましたが、不良在庫を長期で抱えてしまうほど、さまざまなコストの負担が会社経営を圧迫します。

例えば、在庫を保管する倉庫の賃料や光熱費、在庫管理を実施するための人件費を始め、保険料や運搬費などのコストも負担することになるのです。

在庫を売却することによって、運転資金の調達が可能になるとともに、コスト削減もできることが筆頭のメリットになります。

2.運転資金の調達を早期に行うことが可能になる

どの方法を採るかにもよりますが、買い手さえ付けば在庫の売却は即行われ、キャッシュ(現金)で運転資金の調達ができます。

仮に買取業者に売却したとすれば、その場でキャッシュ払いになりますし、オークションサイトなどに出品すれば、落札され次第即入金されます。

資金の調達方法としてスピード感を見ると、株主による出資や銀行からの融資と比べて、資産の売却は圧倒的に早くて有利です。とりわけ資金繰りが悪化しており、時間的な猶予が乏しい事業活動であれば、相当魅力的な資金調達方法だといえるでしょう。

3.節税対策になる

これは意外と意識されていない経営者の方も多いです。帳簿上、期末在庫の評価金額によって、売上原価が決まります。

つまり在庫の増減が、利益にダイレクトに影響する仕組みになっているのです。実質的に在庫にも課税されているということです。

そこで、決算前に不良在庫を売却して減らせば、自ずと利益が圧縮されることになって、課される法人税を節約できます。

4.通常の販売価格に近い金額で売却できる可能性がある

これは在庫の品物にもよりますし、売却方法にもよりますので、全てに当てはまるメリットではありません。

例えば、買取業者に不良在庫を一括売却した場合には、売却価格は商品原価の数十%程度にしかならないことが一般的です。このため商品単体として見れば、完全に赤字の状態になってしまいます。

ところが同じ在庫を自社の販売サイトや店舗などで、何とか上手く工夫して売り切ったとすれば、セールでの販売をしたとしても、通常販売価格の2~3割引ほどの金額で売却できる可能性は十分あるでしょう。

このケースであれば、商品単体で見て利益を出して、黒字状態にできそうです。

5.調達したキャッシュで有望な商品の仕入れができる

一向に売れない不良在庫にコストを投じて抱え続けるよりも、多少のマイナスになるにせよ売却してキャッシュを得た方が、将来の売上を立てる有望商品を仕入れ可能になります。

不良在庫をたくさん持つより、高確度で売れる有望な商品を少数仕入れる方が、経営的には断然メリットが大きいです。

在庫売却による資金調達の3つのデメリット

注意喚起してる人
次に、在庫売却による資金調達のデメリット、下記3つ紹介します。

  1. ブランド価値・イメージを毀損するリスク
  2. 買い叩かれるリスク
  3. 運転資金に充てられるまでに時間を要するリスク

メリットに比べるとデメリットは少ないですが、資金調達を行うにあたり、知っておくべきことなので、しっかり目を通しておきましょう。

1.ブランド価値・イメージを毀損する恐れがある

これは最も懸念される在庫売却のデメリットでしょう。

仮に在庫をセール販売や値引き対象として売却したり、買取業者に一括売却したりすると、ブランド価値・イメージを毀損することになりかねません。

なぜなら、本来の販売価格よりも明らかに安く売られることで、評価が低くて人気のない商品・ブランドである、というイメージを消費者が抱いてしまうからです。

これは今後の事業展開や売上に悪影響を及ぼすリスクとなり得ます。

ブランド価値・イメージを毀損せずに在庫を売却するのであれば、アウトレットモールなどを活用し、B級品であることを明らかにして販売することが無難でしょう。

2.買い叩かれる恐れがある

これは売却方法にもよりますが、不良在庫を買取業者に一括売却したり、オークションサイトやフリマサイトに出品して長期間落札されなかったりする場合、本来の販売価格の8~9割引という極端な安値で売却する結果となるケースも珍しくありません。

これは買い叩きにあっている状態にも等しく、商品単位で眺めれば明らかに赤字状態です。

3.キャッシュ化して運転資金に充てられるまでに時間を要する恐れがある

このデメリットも売却方法によります。

例を挙げれば、在庫を自社の販売サイトや店舗、オークションサイト・フリマサイト、アウトレットモールなどで売却するケースでは、思ったように売れなくてキャッシュ化がスムーズに進まないという可能性があります。

買取業者に安価で売却する以外に、即時かつ確実に在庫を売却できる方法は、ほぼ見当たりません。

売り方をさまざまに工夫しつつ、値引き率を調整しながら売却可能な時間的猶予があれば理想的です。

ところが実際には資金繰りが逼迫している事業活動も多く、在庫の売却に相当な時間を費やすことが、経営に大きなリスクとなってしまいます。

在庫を売却して資金調達するための5つの具体的方法

ステップこれまでも断片的に触れてきましたが、在庫を売却してキャッシュ化し、資金を調達するための具体的な方法(手段)を紹介しましょう。

いずれの方法を採るのが最適かは、実際の在庫商品や運転資金調達のための猶予時間などによって、各々で異なります。

1.セール対象にして売り切る方法

在庫売却の際、最初に思い付く在庫処分の方法でしょう。

自社サイトや店舗で売却する際にセール対象とし、値引き販売とすることで、不良在庫の売却を促す手法です。

在庫一掃セールや決算セール、店じまいセールなどはよく見かけます。

潜在顧客に商品を安価に販売することの合理性を知ってもらう方法といえるかもしれません。

それでも注意しなければならないのは、上でも触れたように、本来の販売価格よりも安価に売却すれば、会社や商品のブランド価値・イメージを毀損するリスクが生じるということです。

叩き売りのような雰囲気が出てしまうと、値引きしないと売れないブランド、振り向かれる魅力に乏しい商品と消費者が印象付けられかねません。

2.自社の販路で広告宣伝を工夫して売却する方法

「自社販路でも捌けないから不良在庫として残ってしまった」と経営者は考えてしまいがちです。

実は売るための工夫・努力が圧倒的に足りていないだけというケースが少なくありません。

売るための工夫・努力とは、セール販売や値引き販売だけではないのです。

例えば、売却したい商品(不良在庫)をすでに認知し、興味を抱いてくれている潜在顧客に対しては、SNSやメルマガ、DMなどで定期的にコンタクトします。

購入したいタイミングで在庫に誘導することにより、売却できる可能性が高まります。

また商品自体は認知していても、関心がないという潜在顧客には、商品の魅力をひたすらアピールしても響きません。

例えば「コストパフォーマンスNo.1のガジェット紹介」や「ドイツの主婦に大人気のお掃除グッズ紹介」など、コンタクトの切り口を変えることで、すんなりと売却できることがあります。

商品を全く知らない潜在顧客も多くいるでしょう。

その場合、自社サイトの目立つ場所に表示させたり、SNSやメルマガで適宜紹介したり、店舗の目立つ場所に陳列したりなど、商品が目に入る頻度を増やす努力が必要になります。

3.オークションサイトやフリマサイトに出品する方法

ヤフオクなどのオークションサイトや、メルカリなどのフリマサイトに在庫を出品して、買い手が現れたら販売する方法です。

新古品(中古品)としての売却になりますので、セール対象にして安価に販売するよりも、ブランド価値・イメージを毀損せずにすむことが魅力になります。

加えて会社名(販売主体)を伏せたままで在庫処分が可能なことや、落札されれば即入金されることも歓迎される特徴です。

なお登録・出品に相応の工数を要する点は、留意しておく必要があります。

4.アウトレットモールでB級品として販売する方法

そもそもアウトレットとは、メーカーの余剰在庫や訳あり品を販売する仕組み、もしくはその店舗を指すものです。

高級ブランド品も販売されており、会社や商品のブランド価値・イメージが比較的毀損され難い在庫売却の手法といえるでしょう。

例えば、カタログ落ち商品や不良在庫商品、クーリングオフの返品商品、小さな傷や汚れがあるB級品などがアウトレット店舗に並ぶのです。

アウトレットモールへの出店料というコストを負担できれば、不必要なリスクを冒さずに在庫を売却するチャンスが拡がります。

5.法人向け在庫買取業者に一括売却する方法

さまざまなアイテムの在庫を一括で買い取ってくれ、即キャッシュで資金調達できることが魅力です。

大ロットの在庫売却に適した方法となります。

買取業者は卸売業者や小売店、販売サイトなど広範な販路を予め確保しているため、一括で大量の在庫を買い取ることが可能なのです。

在庫を売却して運転資金を手当したい事業活動にとっては、最も工数を要さず、迅速にキャッシュを手にできることは、それだけで大きな福音になり得ます。

他方、買取業者の立場から見れば、安く買い叩いて大量に仕入れ、複数販路で転売して利ざやを稼ぐというビジネスモデルです。

言わずもがな買取価格は相当低く抑えられる傾向になり、大ロットでの処分でない限りは、十分な運転資金になり得ない点には留意してください。

在庫を売却するのに適したタイミングは決算前

カレンダーとストップウォッチ
最後になりますが、在庫を売却して資金を調達するために、適したタイミングを押さえておきましょう。

結論からいうと、不良在庫は決算前に処分するということです。

実質的に不良在庫にも課税されている

先にも触れましたが、不良在庫にも実質的に課税されています。

一例として、売上が1億円で仕入原価が8,500万円、利益が1,500万円あるとしましょう。

決算前には在庫(棚卸し資産)の確認をします。

期末の在庫が期首の1,000万円から500万円増えて1,500万円になっていたケースでは、利益は500万円増えて2,000万円になってしまいます。

その分、利益への課税額は増えることになり、自ずと運転資金を圧迫します。

このように期末の在庫が期首よりも増えている場合には、帳簿上は利益が増えていることになっても、実態は運転資金が在庫に変化しただけです。

実際に使えるキャッシュは想像以上に少ないという状況に陥りがちなのです。

しかも在庫がスムーズに販売できる商品ならばまだしも、売れる見込みがない不良在庫や過剰在庫であれば、事態は深刻になります。

これらの在庫をキャッシュ化することは容易でないにも関わらず、会計上は会社の利益の一部とされてしまう仕組みです。

つまり不良在庫であっても、実質的に法人税の課税対象となってしまいます。

不良在庫は決算前の売却が賢明

ここまで読んでいただけたら、在庫の売却は決算前のタイミングが良いということがお分かりいただけるでしょう。

とりわけ業種が卸売業や小売業などであれば、さまざまな事情で多種類の在庫を抱えがちです。

さらには製造業であっても、作ったのに売れない製品や、使われる見込みがなくなった原材料・仕掛品などの在庫を抱えているケースも珍しくありません。

この際、キャッシュに変えられる在庫は、少しでも売却して運転資金に充てましょう。

キャッシュ化することが困難な在庫については、在庫の評価額を下げて評価損を計上したり、在庫を廃棄して廃棄損を計上したりすることを検討します。


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不良在庫を抱えているならば安価でも売却してキャッシュ化を

ここまで在庫を売却して資金調達することのメリットやデメリット、在庫を売却する具体的な方法、在庫売却に適したタイミングについて説明しました。

在庫を売却することは、一時的に資金繰りを改善するのみならず、恒常的な運転資金抑制や節税対策にも有効です。決算前に検討しましょう。

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