アセットファイナンスとは?その意味やメリット・デメリット

多くの資金調達法のなかでスタートアップや中小企業でも活用しやすいのが、アセットファイナンスです。

アセットファイナンスとは、会社の資産を元手に資金を得ることを指します。

今回は、アセットファイナンスについて詳しく説明します。

活用しやすい資金調達の手法についても解説するので、資金調達をご検討の企業はぜひ参考にしてください。

参考記事>>>【完全ガイド】資金調達方法39種類のメリット・デメリットを一挙紹介

目次

アセットファイナンスとは

はてなマークアセットファイナンスは、資産の信用力を活用した資金調達の手法です。

資産というと、多くの人が「不動産」などを思い浮かべるかもしれませんが、「株券」や「小切手」などの有価証券、「営業権」や「特許権」などといった権利も資産に含まれます。

こういった資産を「流動化=取引しやすいように売却したりや担保・有価証券化」することにより、金融機関が組成したSPC(特別目的会社)などから資金を得るのです。

設立したばかりの会社やほかに担保提供している会社では、銀行からの借り入れで担保を求められても提供できず、借り入れができないケースがあります。

そこで、会社が所有している資産自体の価値や信用力を活用すると、スムーズな資金調達ができるのです。

参考記事>>>デットファイナンスとは?その他の資金調達方法との違いを解説
参考記事>>>【完全解説】エクイティファイナンスとは?その種類やメリット・デメリット

アセットファイナンスの種類

アセットファイナンスの手法は以下の2つに分類できます。

流動化ファイナンス賃貸用不動産を売却などして資金効率を向上させる
開発型ファイナンス遊休不動産を収益物件として開発して財務体質を健全化する

資産の売却による流動化ファイナンスで資金調達を繰り返してしまえば、会社の資産減少につながってしまいます。

開発型ファイナンスも組み合わせながら、会社の財務体質を改善することも視野に入れることが肝心です。

コーポレート・ファイナンスとの違い

アセットファイナンスとともに資金調達の手法として用いられるものに、コーポレート・ファイナンスというものがあります。

コーポレート・ファイナンスは、「会社の財務活動全般」を指す言葉で、企業価値を高めるために「自社が持つ信用力」をもとにして資金を調達する手法を意味します。

信用力が必要となるコーポレート・ファイナンスは、スタートアップの会社や小規模事業主が資金調達の手法として活用することは難しいです。

そのため、信用度が高まるまでは他の財務手法で資金調達することを検討しましょう。

アセットファイナンスのメリット

電球アセットファイナンスを活用して資金調達をすることには、4つのメリットが存在しています。

  1. リスクが分散される
  2. 財務状況の健全化が目指せる
  3. 低コストで資金調達できる
  4. 返済する必要がない
  5. 資産の売却後も使用可能

ここでは、それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。


1. リスクが分散される

会社資産のなかでも、有価証券や債権などは現金化することが比較的容易です。

しかし、不動産は自然災害などで価値が下がってしまう恐れがありますし、景気によってはなかなか売れずに現金化できないリスクもあるでしょう。

そこで、あらかじめ資産を流動化しておくことで、不動産資産にかかるリスクを分散することが可能となるのです。

2. 財務状況の健全化が目指せる

資産を流動化することは、会社の財務状況の健全化にもつながります。

資産を流動化して会計処理から切り離せば、オフバランス(BSの資産に計上されない)化されて自己資本比率が高まります。

また、流動化した資本については含み損益を出すこともできるため、維持費のコストを低減させる効果も期待できるでしょう。

先述したように、アセットファイナンスには、遊休不動産を収益物件として開発して財務体質を健全化する「開発型ファイナンス」という手法もあります。

こういった手法を組み合わせることで、健全な会社経営が目指せるのです。

3. 審査無しで資金調達できる

会社の信用力で融資が受けられれば何の問題もないのですが、実際問題、規模が小さい会社やスタートアップの会社が信用力だけで資金調達をすることは難しいでしょう。

そのような会社がコストを抑えて資金を得るためには、すでに所有している資産を活用するアセットファイナンスが最適なのです。

審査が不要でどのような会社でも活用できる点が、アセットファイナンスの大きな特徴です。

低コストかつ高い自由度で、審査を通さずに希望通りの資金が得られやすい点がメリットです。

4. 返済する必要がない

不動産や無形資産を流動化するアセットファイナンスは、融資を受けるわけではないため、将来的にお金を返す必要性がありません。

毎月の返済や利息の支払いは、まだ利益の少ない会社にとって大きな負担になります。

資金調達後に返済の必要性がないアセットファイナンスであれば、資金繰りの計画が立てやすくなるでしょう。

5. 資産の売却後も使用可能

アセットファイナンスは会社が所有している資産を使った資金調達の手法なので、資産を売却することも検討することがあります。

資産を売却すれば、当然資産の使用はできなくなってしまいますが、アセットファイナンスでは売却した資産をリース物件として継続使用が可能です。

たとえば、会社の寮を売り出したとします。

一般的な不動産取引であれば売却後は寮の使用はできませんが、アセットファイナンスではリース代を支払うことで使い続けることが可能となります。

さらに、一度売却した資産を買い戻すことも可能です。

会社の都合に合わせて柔軟な資金調達ができる点が、ほかの資金調達法にはない利点です。

アセットファイナンスのデメリット

警告している人メリットが豊富なアセットファイナンスですが、デメリットも存在していることも忘れてはいけません。後悔のない資金調達のためにも、メリット・デメリットの双方を理解しておくことが重要です。

アセットファイナンスのデメリットには、以下の3点が挙げられます。

  1. 高い手数料がかかる
  2. 流動化させられる資産を保有している必要性がある
  3. 会社イメージの低下に繋がる可能性がある

1. 高い手数料がかかる

資産を買い取ってくれる会社や投資家がすぐに現れてくれればよいのですが、都合よく買い手が見つかることはほとんどありません。

スムーズに資産を現金化するために、金融機関が組成したSPC(特別目的会社)に資産を売却するという選択をする会社が多いです。

しかし、SPCでは高い手数料が取られてしまう点に注意が必要です。

たとえば5,000万円の資産をSPCに売却したとき、5,000万円支払われることはありません。手数料を引かれた金額を受け取ることになります。

想像以上に高い手数料を取られてしまい、損をしてしまうことも少なくはありません。

また、自社が保有している売掛債権を買い取ってもらうファクタリングを活用するときも、高い手数料が取られてしまいます。

手数料と得られる資金をしっかりと比較し、本当にアセットファイナンスを活用すべきかどうかよく考えてから資金調達をしましょう。

参考記事>>>資金調達法「ファクタリング」の仕組みや注意点を解説

2. 流動化させられる資産を保有している必要性がある

アセットファイナンスを希望するときは、そもそも流動化させられる資産を保有していなければ資金調達はできません。

たとえ資産を持っていたとしても、事業を営むうえで必要となる資産は流動化に向いていません。

事業に影響がなく、かつ売却できるほどの価値がある資産が必要となります。

ただし、「不動産担保ローン」を活用するときは、必ずしも自分名義の不動産である必要はありません。

所有者の承諾が得られれば、家族名義の不動産を担保にして資金調達をすることも可能です。

参考記事>>>不動産担保ローンで資金調達!その仕組みやメリット・デメリット

3. 会社イメージの低下に繋がる可能性がある

アセットファイナンスは資金調達の手段として便利ですが、なかには悪いイメージを抱いてしまう人がいることに注意しましょう。

「アセットファイナンスをしないと資金を調達できない会社=資金繰りに困っている」というイメージを持たれてしまうことも珍しくはありません。

取引先や顧客に知られると、イメージや信用度が低下してしまう恐れがあるでしょう。そのリスクも考慮のうえ、活用することが重要です。

アセットファイナンスの手法

パズルを組みててているアセットファイナンスによる資金調達の手法は、おもに6つです。

  1. 在庫の売却
  2. 固定資産の売却
  3. 無形資産の売却
  4. ファクタリング
  5. 売掛債権回収
  6. セール&リースバック

ここでは、具体的な手法について解説します。


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1. 在庫の売却

過剰在庫や商品価値が低下した在庫は、資金調達の対象とすることが可能です。

在庫は将来的に利益を生む機能を持つため資産として計上できますが、売れない在庫は「在評価損」として損失計上されます。

減益要因となってしまうため、売却して資産にしたほうがいいケースが多いです。

参考記事>>>在庫を売却して資金調達するメリットや方法・タイミングを徹底解説

2. 資産の売却

もっともオーソドックスな手法が、資産の売却です。寮や研修施設といった不動産だけではなく、有価証券やゴルフ券なども売却することが可能です。ただし、会社の運用に必要となる資産を手放すと事業に影響が出るため、それ以外の資産を売るようにしてください。

参考記事>>>会社の資産を売却して資金調達したい?メリットや方法を徹底解説

3. 無形資産の売却

営業権や特許権、商標権などの無形資産を売却することでも、資金調達は可能です。

いざというときの資金調達には向いていますが、自社の競争力を低下させてしまう大きな要因となってしまうリスクがあります。

売却の際は慎重に検討してください。

参考記事>>>流動資産担保融資(ABL)とは?資金調達に活用する方法を解説
参考記事>>>営業権譲渡とは?価格相場や資金調達のメリット・デメリット

4. ファクタリング

ファクタリングとは、売掛債権をファクタリング会社に売却して資金を得る手法です。

高い売却手数料がかかりますが、売掛金を即現金化できるため、取引先の倒産リスクにも備えられます。

ただし、信用力がない取引先の売掛金を売却するときは、手数料が高くなりやすい点に注意しましょう。

参考記事>>>資金調達法「ファクタリング」の仕組みや注意点を解説

5. 売掛債権回収

売掛債権回収は、未回収の売掛金を回収することで資金調達を行う手法です。

多くの会社と取引をしているときは、未回収の債権があるかもしれません。再度確認してみましょう。

債権はいつまでの有効なわけではなく、一定期間経過すると消滅してしまうため、消滅する前に回収する必要があります。

自社で回収することが難しいときは、弁護士や債権回収会社に依頼をしたほうがスムーズでしょう。

参考記事>>>売掛債権担保融資の意味やファクタリングとの違いを解説

6. セール&リースバック

セール&リースバックは、不動産や車などを一度リース会社へ売って資金を調達し、リース代を払うことで使用し続ける手法です。

毎月のリース代はかかってしまいますが、売却代としてまとまった資金が入るため、お金が必要な会社には最適です。

参考記事>>>セール&リースバックとは?その仕組みや活用ポイントを解説

アセットファイナンス以外の資金調達の種類

「赤」「緑」「青」のボタン最後に、アセットファイナンス以外にも活用できる資金調達の手法について2つ見ていきましょう。

デットファイナンス

デットファイナンスとは、「借入金融」とも呼ばれる資金調達の手法です。

公的機関や銀行、日本政策金融公庫からの借入れや、社債発行などの「負債」によって資金を調達します。

かかるコストが少なく、資金調達の選択肢が多い点がデットファイナンス最大の魅力です。

事業に適した手法を選びやすく、支払う利息は基本的に一定なので、事業に与える負担が少なくキャッシュフローが安定しやすいでしょう。

また、会社の資産を流動化しなくてはならないアセットファイナンスと比べると、会社経営に与える影響がほとんどない点も嬉しいポイントです。

必要な資産や営業権などを売却する必要はないので、リスクを抑えて資金調達ができます。

参考記事>>>デットファイナンスとは?その他の資金調達方法との違いを解説


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エクイティファイナンス

エクイティファイナンスは、株式を発行して資本金を増やすことで資金を調達する手法です。株主からの出資はもちろん、ベンチャー投資もエクイティファイナンスに含まれます。

エクイティファイナンスの特長は、融資や社債と違って返済の義務がない点です。

業績に応じて配当金を支払う必要はありますが、利益がなければ支払う必要はないため、会社にとって大きな負担になることはないでしょう。

また、エクイティファイナンスで得られた資金は「自己資本」として計上され、「自己資本比率」の増加につながります。

財務状況の健全化がアピールできるようになり、会社の信用獲得やプロパー融資の審査対策に役立ってくれるでしょう。

参考記事>>>【完全解説】エクイティファイナンスとは?その種類やメリット・デメリット


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アセットファイナンスで計画的な資金調達を

アセットファイナンスは、不動産や無形資産などを流動化する、「資産の信用力」を活用した資金調達の手法です。

信用力がないスタートアップの会社や小規模事業主でも資金調達しやすく、リスクの分散や財務状況の健全化を目指せるというメリットがあります。

ただし、無計画に資産を流動化して資金を調達してしまうと、営業に必要な資産を失ってしまったり会社イメージの低下につながってしまったりする恐れがある点に注意が必要です。

活用を検討している会社は、計画的な資金調達を心がけましょう。

アセットファイナンス以外にも、中小企業向けの資金調達方法はまだまだたくさん存在ます。

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