ファクタリングと手形割引の違い、それぞれの仕組みを解説

ファクタリングと手形割引は、どちらも売上金を早期現金化するのに有効な資金調達方法です。両者の目的は共通しているものの、仕組みは全く異なります。

資金調達を利用するときは、それぞれのメリットとデメリットを理解したうえで検討することをおすすめします。

本記事では、ファクタリングと手形割引の違いや、それぞれの仕組みについてまとめました。最適な資金調達方法を選択するためにも、ファクタリングと手形割引についてしっかり理解しておきましょう。

なお、おすすめの即日調達できるおすすめのファクタリング業者を比較したい方は、下記の記事をご参照下さい。

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目次

ファクタリングの仕組み

ファクタリングは売掛債権を金融機関に譲渡して、売掛金の支払い期日前に現金を調達する方法です。ほかの融資手数料と比べると少し割高になるものの、最短で現金を確保できる点がメリットといえます。

ファクタリングでは手形のような現物がないため、契約書を交わし、債権譲渡登記をおこなって売掛債権譲渡をするのが一般的です。

旧来、企業間の取引では現金と手形での決済が当たり前でした。

今でも現金と手形が主流なものの、帝国データバンクが中小企業庁に提出した資料(下記グラフ参照)によると、企業間取引の決済にファクタリングを10%前後で恒常的に活用しているケースも出てきており、ファクタリングが一般的な決済手段として浸透してきたことがわかります。

決済手段の割合_決済に関するアンケート調査|経済産業省 中小企業庁
決済に関するアンケート調査|経済産業省 中小企業庁

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手形割引の仕組み

手形割引は、持っている約束手形を金融機関に譲渡し、期限到来前に現金化してもらうサービスです。手数料や利息相当分が割り引かれた金額になりますが、支払期日より前に現金が必要な場合はとても便利です。

約束手形を譲渡された金融機関は、割り引いた日から支払期日までの金利を手数料や割引料としてもらい受け、期限になると手形を交換して決済することで取引を完了します。

手形を直接譲渡するため、約束手形の現物に裏書をして金融機関へ渡さなければなりません。

手形は旧来からある決済手法であり、今でも多くの企業間取引で活用されている手法です。

しかしながら、帝国データバンクが中小企業庁(経済産業省)に提出したデータ資料によると、売掛金の手形については、支払いサイトが長いため「短縮して欲しい」と感じてはいるものの、得意先・取引先の要望で使わざるを得ないのが実態のようです。

売掛金の手形は支払いサイトが「長いと感じる」「短縮して欲しい」が、「取引先の要望で変えられない

決済に関するアンケート調査|経済産業省 中小企業庁

支払いサイトが長く、資金繰りが悪化することが手形の欠点でもあるため、近年は「ビジネスローン」や「ファクタリング」などが決済手段として活用が広がっています。

ファクタリングと手形割引の違いとは

ファクタリングと手形割引は似ているように思われがちですが、下記のような点が大きく異なります。

  1. 貸金業法の適用
  2. 審査のポイント
  3. 手数料が違う
  4. 償還請求権の有無
  5. 決算書の記載

ここでは、ファクタリングと手形割引の主な違い5つについて、詳しく解説します。

1. 貸金業法の適用

銀行には銀行法が、それ以外の貸金業者は基本的に貸金業法が適用されます。

貸金業法は利用者を保護する目的がある法律です。貸金業法が適用されていることによって、安心して取引できるでしょう。

ただ、ファクタリングと手形割引はどちらも譲渡にあたるため、「貸金業法は適用にならないのでは?」と捉えられがちです。

しかし、貸金業法の適用については、以下のように扱いが異なります。

  • ファクタリング対象にならない
  • 手形割引対象になる

手形割引は売掛債権の譲渡にあたるものの、昔から金融機関で融資として扱われてきたため、貸金業法が適用されます。

一方、ファクタリングはあくまで売掛債権の譲渡扱いになるため、貸金業法は適用されません。

2. 審査ポイント

ファクタリングと手形割引では審査のポイントも異なります。

ファクタリング・申込企業の経営内容や財務体質
・手形振出先の信用
手形割引・売掛債権の登記
・売掛先の信用

手形割引は申込み企業の経営内容や財務体質までしっかり確認するのに対し、ファクタリングでは売掛先の信用度のほうが入念にチェックされます。

手形割引は、不渡りになった際は依頼者による買い戻しの義務が発生するため、万が一の時に買い戻しができる力があるかを確認されるのです。

一方、ファクタリングなら不渡りになったとても代金を請求されることはなく、そのぶん売掛先の信用を重点的に調査されることになります。

3. 手数料が違う

ファクタリングと手形割引では利用者が払う手数料に大きな差があります。

手形のほうが売掛金より信用はありますが、基本的に手形割引のほうがファクタリングより手数料は低めに設定されています。

ファクタリング
  • 二社間:10%~30%
  • 三社間:1%~10%
手形割引年1%~5%程度(銀行)

利用者が債権回収をおこないファクタリング会社に支払う二社間ファクタリングは、一般的に手数料が年率20%前後ですが、手形割引なら銀行との取引なら高くても5%程度です。

手数料のことを考えると手形割引のほうが安く、後々の回収の手間も省けるため、コストを抑えて現金化するには便利といえるでしょう。

手形割引は利息制限法があるので、上限金利が年率20%までと決められています。

しかし、ファクタリングには利息制限法は適用されないため、高金利となる場合があるのです。

4. 償還請求権の有無

手形割引には償還請求権がありますが、ファクタリングにはありません。

もし、手形割引が不渡りを出したら、利用者は買い戻しを求められることになります。

しかし、ファクタリングでは基本的に償還請求権がないため、契約後に売掛金が回収できなかったとしても代金の請求はありません。

ただ、なかには償還請求権が組み込まれたファクタリングの契約も存在します。

悪質なファクタリングの場合、償還請求権の設定に加え、高額な手数料の契約まで求められることがあるようです。

事前に契約内容をしっかりチェックしてから契約するようにしましょう。

5. 貸借対照表への記載

ファクタリングは利用したことを貸借対照表に記載する必要がありません。

一方で、手形については受取手形割引額と受取手形裏書譲渡度額を貸借対照表に記載する必要があります。

手形割引を利用したことは貸借対照表を見ればわかるため、事業規模と比較して金額が大きいと、銀行などで融資を受けようとするときにかなり不利に働くケースもあります。

そのため、手数料よりも貸借対照表の見栄えのほうが気になるという場合は、手形割引ではなく、ファクタリングを利用するほうがよいかもしれません。

ファクタリング・手形割引による資金調達のメリット

ファクタリングと手形割引を資金調達するメリットとデメリットを、以下の表にまとめました。

 メリットデメリット
ファクタリング
  • 万が一のリスクが少ない
  • 貸借対照表の見栄えがよい
  • 手数料が高い
  • 売掛先の承諾必要(三社間ファクトリングの場合)
  • 債権譲渡登記が必要な場合も
手形割引
  • 手数料が安い
  • 手形が不渡りの場合、買い戻し必要
  • 2026年には約束手形が廃止

ここでは、ファクタリングと手形割引による資金調達のメリットについて、詳しく解説します。

ファクタリングでの資金調達のメリット

ファクタリングで資金調達をした場合のメリットは、以下の通りです。

  1. 万が一のリスクが少ない
  2. 貸借対照表の見栄えがよい

基本的にファクタリングは償還求償権がないことから、万が一、不渡りを出した場合に買い戻しを求められることがありません。

一方、手形割引の場合は買い戻しを求められます。

つまり、売った債権代金がそのまま手元に残るファクタリングは、確実に資金調達できる方法といえるのです。

ただし、償還請求権が設定されているファクタリングの契約もあるので、事前にしっかり確認することも大切です。

そして、ファクタリングは手形割引と違って貸借対照表で会計処理する必要がありません。

そのため、決算書の見栄えがよくなる点がメリットです。

ただし、あくまで決算書の見栄えが良くなるだけであり、銀行からの融資で有利になることはほぼあり得ませんので、注意して活用しましょう。

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手形割引での資金調達のメリット

手形割引で資金調達をした場合のメリットは、手数料が少なく済むことです。

信用できる手形を持っていれば、基本的に手形割引のほうがコスト面で有利といえるでしょう。

償還請求権があるため、手形の振出先は最低限の信用が必要です。

しかし、銀行で取引をした場合は高くても5%程度の手数料で済みます。

一方、ファクタリングなら二社間ファクタリングで年率20%前後です。手数料だけでも、かなりの差が生じるでしょう。

ファクタリング・手形割引による資金調達のデメリット

次に、ファクタリングと手形割引による資金調達のデメリットについて、詳しく解説します。

最適な資金調達方法を選ぶためにも、それぞれのメリットとデメリットをしっかり確認しておきましょう。

ファクタリングによる資金調達のデメリット

ファクタリングによる資金調達のデメリットは以下の通りです。

  1. 手数料が高い
  2. 三社間ファクトリングを利用する場合は売掛先の承諾がいる
  3. 債権譲渡登記が必要な場合がある

ファクタリングの一番のデメリットといえば、やはり手数料が高いことがあげられます。

手形割引が銀行で5%程度なのに比べ、ファクタリングは20%以上になることもあるのです。

また、二社間ファクタリングではなく、三社間ファクタリングをしたい場合は、売掛先に承諾を得なければならない点もデメリットといえるでしょう。

手形割引による資金調達のデメリット

手形割引による資金調達のデメリットは以下の通りです。

  1. 手形が不渡りになった場合は買い戻すことになる
  2. 2026年に約束手形が廃止になる

手形が不渡りになった場合、手形割引には償還請求権があるので、利用者は買い戻さなければなりません。

ファクタリングなら基本的に償還請求権がないため、確実な資金調達ができますが、手形割引はリスクもあります。契約や手続きは慎重に進めましょう。

なお、手形取引は2026年に廃止されることが決定しています。

将来的に取引自体ができなくなることを押さえておきましょう。

また、現金化に時間がかかることから、受取人の資金繰りが悪化することが懸念されています。

ファクタリングや手形割引での資金調達方法

ファクタリングや手形割引で資金調達したい場合は、どんな方法でおこなえばよいのでしょうか。

ここでは、実際にファクタリングや手形割引で資金調達する場合におこなう手続きについて解説します。

ファクタリングでの資金調達方法

金融機関で融資を申し込んだ場合、実際に借りられるまでに1週間以上の審査が必要なのに対し、ファクタリングなら審査を含めて最短1〜2日で資金が調達できます。

急なビジネスチャンスにも対応できる素早いシステムが、ファクタリングの魅力です。

ファクタリングで資金調達するためには、以下の書類が必要になります。

  • 売掛金の契約書など証明できる書類
  • 会社の経営状態がわかる決算書などの書類
  • 売掛先企業との取引状態を確認できる書類
  • 納税証明書などリスクを確認できる書類

ファクタリングが利用できる会社は数多くあるので、インターネットで検索して探してみましょう。

選ぶ時のポイントは、契約条件が明確で、所在地や代表者などの情報をしっかり確認できる会社であることです。

過度によい条件を提示したり、保証人や担保を請求したりする会社は悪徳業者の可能性もあるため、十分注意しましょう。

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手形割引での資金調達方法

手形割引の申し込みでは下記のような書類が必要になります。

  • 代表者の確認書類や法人の印鑑登録証明書
  • 登記事項証明書
  • 実印と法人名義の通帳
  • 決算書3期分の書類
  • 納税証明書

なお、銀行に申し込む場合は決算書3期分の書類や納税証明書も必要になるため注意しましょう。

また、手形割引では不渡りが出た場合、割引依頼人に弁済を求めるため、しっかりと審査と確認作業が行われます。

審査内容は主に下記の3点です。

  • 振出人の信用と手形取引の実績
  • 割引依頼人の信用力
  • 手形の記載内容のチェック

手形は偽装の懸念もあるため、記載内容については細かくチェックされます。

ファクタリングと手形割引の仕組みと違いを理解して資金調達をしよう!

ファクタリングと手形割引は、どちらも売上金を早期現金化するのに便利な資金調達方法です。

しかし、それぞれにメリット・デメリットがあるので、状況に応じて使い分ける必要があります。両者は似ているように思われがちですが、仕組みや内容は全く異なります。特に大きく異なるのが、下記で挙げる点です。

  1. 手形割引は手形、ファクタリングは売掛債権を譲渡する
  2. 手形割引には貸金業法が適用されるが、ファクタリングは適用されない
  3. 手数料は手形割引のほうが断然お得
  4. 手形割引には償還請求権があるが、基本的にファクタリングにはない
  5. ファクタリングは貸借対照表への記載がいらないが、手形割引は必要

信用度の高い手形なら手形割引が有効ですが、持っていないのならファクタリングをおすすめします。

ファクタリングと手形割引の違いを理解すれば、どちらを利用するべきか判断できるようになるでしょう。本記事を参考に、ぜひ最適な資金調達方法を選んでください。

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