リスケ時の経営改善計画書(事業計画書)作成ポイントと盛り込むべき項目

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リスケの申請時は経営改善計画書(事業計画書)の作成が必要というけれど、どのような内容を書けばいいのだろう?

事業計画書は創業時融資のときにも作成したが、同じ内容でもいいのだろうか?(違いはあるのだろうか?)

銀行に借入金の返済条件を交渉するリスケジュールでは複数の書類提出が必要です。その中でも、事業を改善できるか否かを見極めるために、銀行が重要視する書類が経営改善計画書(事業計画書)です。

リスケの事業計画では、数値を根拠に、実現可能性のある改善案を作成する必要があります。合わせて、リスケにより借入金を返済できることを証明しなければいけません。

この記事を読めば、こんなことが実現できます

● リスケ申請に適した経営改善計画書(事業計画書)作成のポイントが分かるため、作り直しなどの無駄を削減できます
事業計画書に盛り込みたい内容を網羅でき、リスケ申請に必要な書類も分かるため、滞りなく準備をすすめられます。

リスケ時に銀行が求める経営改善計画(事業計画)の特徴を理解し、滞りなく準備を進めましょう。

目次

リスケジュール時の経営改善計画書(事業計画書)作成のポイント

経営改善計画書(事業計画書)とは、

  • 事業の内容
  • 業績推移
  • 今後の展望 など

「どのように事業を進めていくのか?」をまとめた書類です。

事業計画書は、創業時や追加融資を受ける際だけでなく、多くの場合、リスケ申請時も作成が必要です。事業計画書の作成により、自社の状況を客観的に把握できるだけでなく、事業の継続可能性を数値により示すことが可能となります。

なお、リスケジュール時の事業計画書は「事業再生計画書」や「経営改善計画書」、「経営再建計画書」などと呼ばれることもありますが、全て同じ書類を指していると考えてかまいません。

以下に作成時のポイントを解説します。

実現見込みのある計画を作る

事業計画書は実現できる可能性の高い内容で作成しましょう。見栄えのよい計画を立てても、実現可能性が低いと判断されればリスケを謝絶(お断り)される恐れがあります。

例えば、売上目標や利益目標で前年比の300%を達成するなど記載すれば、意気込みは伝わるものの、現実味はありません。

各目標は80%程度達成できていると、銀行からは事業計画が順調に進んでいるものと見なされます。逆に達成率が低い場合、金利の引き上げなどを要求される恐れもあるため慎重に設定しましょう。

数字を元に作成する

目標は、全て数値で表せる定量目標で作成しましょう。

「経費を削減する」「売上を上げる」など、漠然とした内容では、やるべきことが判然とせず、達成状況も客観的に理解できないためです。

また、それぞれの数値も希望や楽観的な考えで決定するのではなく、何を根拠としているか説明できるようにします。

例えば、「販売費及び一般管理費を年300万円削減する」が目標なら、例えば、

  • 業務効率化により残業を減らす
  • 賞与を業績連動型とする
  • 人員削減の有無など

具体的な行動指針も合わせて策定します。

リスケに適した事業計画書を選ぶ

事業計画書に決まった形式はないため、自社で使いやすいように作成してかまいません。使いやすければひな形を活用してもよいでしょう。

しかし、ひな形を使う際は、リスケ申請に適しており、なおかつ、自社の状況を客観的に伝えられるものを選びましょう。

事業計画書のひな形は創業時融資に適したものが多く、業績推移などを記載する欄がないものも見受けられるため注意が必要です。

銀行指定の様式がある際はその様式に従って作成しましょう。

事業を改善し借入金が完済できる根拠を示す

以上のポイントを踏まえ、事業計画書は「リスケをすれば借入金を完済できる」根拠となるように作成しましょう。

具体的には現実的な内容で以下の項目を満たす必要があります。

  • 売上・利益目標などは8割達成できること
  • 3年以内に黒字化する
  • 5~10年以内に債務超過を解消する
  • 10~15年以内に借入金を完済する

銀行に事業計画書を提出する理由としては、そこから企業の格付けを判断するためです。

格付けが低下した企業には貸倒引当金の積み増しが必要となります。リスケにより業績の回復が見込まれると判断できれば格付けの変更も不要となるため、申請が通りやすくなります。

そのため、リスケの際は、将来的に業績が回復できる根拠を示せる事業計画書が必要となるのです。

リスケで求められる事業計画書に盛り込むべき内容

銀行融資で必要な書類

リスケの事業計画書では、現状を分析した上で、将来的に事業を回復できることを示さなければいけません。

決まった記載項目などはないものの、以下の内容を盛り込むと計画が伝わりやすいでしょう。

自社や業界を取り巻く現状

  • 自社の属する業種・業界
  • 創業年数や店舗数
  • 自社の強み
  • リスケが必要となった経緯が一通り状況が分かる「略歴」

上記にあたる内容を記載します。

その上で、「業界の現状」や、「環境の変化」などがあれば記載しましょう。

銀行の担当者とはいえ、融資先の会社の情報を全て把握している訳ではありません。そのため、企業の概要があると分かりやすくなります。

経営上の課題

リスケが必要になるなら、経営上、何らかの課題が存在します。

問題を客観的に分析し「売上・収益」「財務」など、項目別に記載しましょう。また、課題を分析する際は、「外部要因」と「内部要因」に分解すると理解しやすいでしょう。

ただし、課題を記載する際は、自社の責任を外的要因に転嫁するような内容は好ましくありません。これでは無責任な印象を与えてしまいます。

なお、課題と合わせて大まかな改善策を記載してもかまいません。詳細は以降の「定量目標と行動計画」で詳しく記載します。

業績推移と予定

売上高や売上総利益など、損益計算書上に記載される項目の過去実績と、今後の見通しを5年分程度記載します。

今後の見通しでは、数字を根拠に「なぜ改善できるか?」を説明できるようにしましょう。

注意点として、売上に関する予想推移が1年目から過度に増加していると、計画が楽観的であると判断される恐れもあります。理由として、短期間での売上増加は困難であるためです。

5カ年計画であれば、あくまでも保守的な計画を立てましょう。

借入れ先銀行と借入金推移

既存の借入先銀行と、各銀行からの借入金額を一覧にして明記します。

こちらも5カ年計画を作成し、リスケができれば、どのような返済推移となるかを記載します。

定量目標と行動計画

事業の課題や推移予想を踏まえて、事業計画終了時の達成目標と行動計画を記載します。

先述のとおり、目標は数値で把握できるものとし、8割程度達成できる見込みのあるものです。

また、行動計画では、いつ・誰が・何を行うのかまで掘り下げて記載します。時期は、計画1期目・2期目などに分けて記載するとよいでしょう。

また、「誰が」にあたる部分は部署としても問題ありません。

いずれにしろ、目標を達成するための手段が具体的であるほど、説得力のある計画書となります。

経費削減計画

リスケは倒産回避のための最終手段といっても過言ではありません。そのため、無駄な経費は徹底的に削減した後、申請する必要があります。

例えば、役員報酬がリスケ前と同額であれば、役員は経営悪化の責任を取るつもりがあるのかと、認識の甘さを疑われてしまうでしょう。

また、事業を改善させる方法を端的にいうなら、入ってくるお金を増やすか、出ていくお金を減らすかのいずれかとなります。

売上や利益は一朝一夕の改善が難しいものの、経費の削減は可能です。特に固定費の削減は現実的で効果も高いため、盛り込むようにしてください。

リスケ時に事業計画書とあわせて提出すべき書類とは

忙しそうに電卓をたたいている人

銀行にリスケジュールを申し込む際は事業計画書以外に、一般的には以下の書類が必要となります。

なお、リスケを申し込む銀行により必要書類は異なるため事前に確認しましょう。

  • 条件変更依頼書
  • 10カ年損益計画書
  • 資金繰り表
  • 金融機関別取引推移表
  • 予実管理表

それぞれ、書類の概要を解説します。

条件変更依頼書

条件変更依頼書とは、リスケジュールの申込書に相当するものです。

銀行によってはひな形を用意していることもあるものの、形式に特段の決まりはありません。

一般的にはタイトルを「返済条件変更のお願い」として、条件変更期間と、現在・変更後の状況を記載します。

10カ年損益計画書

事業計画書の「業績推移と予定」と内容は同様で、過去実績を元に、今後10年分の会社の売上高などの推移や前年比を記載します。

5カ年分・10カ年分、どちらを求められるかは金融機関や事業内容により異なるため確認しましょう。

また、損益計算書だけでなく、貸借対照表の推移と合わせ、「決算実績」として提出するケースもあります。

資金繰り表

資金繰り表とは、過去や現在の実績を元に、将来必要となる資金を事前に把握するための書類です。

交渉では、リスケを行なった場合と行なわなかった場合、2通りの資金繰り表を作成することで、リスケの必要性を客観的に示せます。

金融機関別取引推移表

現在融資を受けている金融機関の一覧を作成します。

  • 金融機関名
  • 借入金の種類(割引手形・長期・短期など)
  • 借入額
  • 返済期日
  • 金利など

を記載し、全銀行の取引状況を一覧にしましょう。

合わせて、融資や担保も記載すると、さらに分かりやすいでしょう。表の最後には、全行の借入金合計を記載します。

予実管理表

予実管理とは予算と実績を記載し、差異を分析し計画の達成状況を確認する手法です。

リスケは通れば終わりではなく、計画通り事業改善を進める必要があります。予実管理表を作成すれば進捗状況を確認でき、銀行への定期報告にも役立つでしょう。

なお、リスケ申請時には予実管理表を求められないこともあります。

リスケ申請では事業計画書が特に大切!根拠を元に分かりやすく作成しよう

事業計画書は、リスケ後に事業を立て直せるか判断する上で、銀行が特に重視する書類です。

そのため、楽観的であったり、数値的根拠がなかったりする場合、改善の見込みが低いと判断され、リスケを謝絶される恐れもあります。

担当者に口頭で説明すればよいと考えず、事業計画書と他の資料のみで事業をどのように回復できるか示す事が大切です。

詳しいリスジュールの方法など、資金繰りが苦しいときは以下の記事もご覧ください。
参考記事>>>資金繰りが苦しい時の「資金調達方法」「リスケジュールの調整方法」を解説

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この記事を書いた人

「元・都市銀行 / 地方銀行 / 信用金庫の銀行員」や、「元・日本政策金融公庫の方々」とともに、中小企業の資金調達プロ.comという、中小企業の経営者向けの銀行融資の代行支援のサービスを運営中。

今まで、中小企業・ベンチャー企業の融資やエクイティの資金調達に数多く携わった経験・実績があります。

新卒でリクルートに入社後、継続的なTOP営業に。営業責任者や企画職の責任者を歴任した後、ベンチャー2社でも営業責任者や新規事業責任者を経験した後に、独立・創業。

また、中小企業やベンチャー企業向け経営コンサルティング会社「株式会社Pro-d-use(https://pro-d-use.jp/)」の経営者の顔ももっています。

株式会社Pro-d-useでは、新規事業や事業再生を多く担当しており、資金調達を含めた財務やマーケティング、営業を中心にハンズオン型で支援しています。

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