【年商1億以下の中小企業向け】銀行・金融機関の選び方と取引のコツ

中小企業の経営者A

なんとなく、創業から日本政策金融公庫とだけ融資のお付き合いをしてるけど…何か問題でもあるのだろうか?

中小企業の経営者B

融資は信用金庫とメガバンクの2行から受けているが、何か問題でもあるのだろうか?

中小企業の経営者C

銀行などの金融機関も融資制度も多くて複雑。おすすめの取引方法があったら知りたい。

融資はどの銀行(金融機関)からうけても大差はないと、考える経営者の方もいらっしゃるでしょう。

実は、安全性を高めるためにも融資に対する姿勢の違う2行との取引は、とても重要です。また、銀行との付き合い方は、年商によっても異なります。

運転資金を確保しつつリスクにも備えるには、信用金庫・日本政策金融公庫と取引するとよいでしょう

この記事では、年商1億以下の中小企業向けに、

  • 借入金の目安
  • 取引すべき金融機関
  • 使いたい制度

について、解説します。

この記事を読めば、こんなことが実現できます

● 目的を持って金融機関の使い分け、適切に管理できます
● 有事の際も、安心して事業を運用できます

お付き合いする銀行・金融機関を使い分けて、潤沢な資金調達やリスクに備えましょう。

目次

借入金の目安は月商の3~6ヵ月分

お金が生えてきている

年商1億円以下の中小企業では、月商の3~6ヵ月分が借入額の目安です

これ以上多くても少なくても、十分とはいえません。

例えば月商1億円の中小企業では、2,500~4,500万円程度を目安とするとよいでしょう。

信用金庫+日本政策金融公庫(国民生活事業)との取引が基本

銀行窓口

年商1億円以下の中小企業では、信用金庫日本政策金融公庫の2行との取引をおすすめしています。

両行の違いは下記のとおりです。

比較項目信用金庫日本政策金融公庫
(国民生活事業)
組織の目的・地域の繁栄を図る相互扶助
・地域社会の利益の優先を優先する
・資金調達支援
・天災や疫病の対処に必要な融資
・国民生活の向上
組織の特性民間の金融機関
(地域密着型)
政府系金融機関
(日本政府が100%株式所持)
貸し出し姿勢・1,000~2,000万円程度でも親身に対応
・プロパー融資は消極的
個人・中小企業への積極的融資
貸し出し判断の違い決算書を重視
(赤字を嫌う)
返済姿勢を重視
(1回程度の赤字は許容範囲)
貸し出し枠・方法・「制度融資」と「プロパー融資」がある
・信用金庫により上限が異なる
・創業時でも貸出可能
・制度により上限が異なる
制度・小口零細企業保証金
・自治体の制度融資
・保証協会無担保枠
・新創業融資制度
・マル経融資
・一般貸付  
審査<制度融資>
・信用金庫と保証協会の審査が必要
・借りやすい

<プロパー融資>
・基本は信用金庫の審査のみ
・借りにくい
・日本政策金融公庫の審査のみ
・借りやすい
貸出までの期間2~3ヵ月程度(※)1ヵ月程度(※)
金利2~4%(保証料込)(※)2%前後(※)
取引口座の違いや使い分けメイン口座リスク対策口座 (残高を残すこと)
(※)貸出までの期間や、金利は受ける制度、取引状況により異なります。

上記を元に、それぞれの違いについて詳しく解説します。

参考記事>>>信用金庫融資の審査基準や通るためのコツを分かりやすく解説
参考記事>>>資金調達で日本政策金融公庫の融資を受けるメリット・デメリット

「信用金庫」と「日本政策金融公庫」と取引すべき4つの理由

信用金庫と日本政策金融公庫の2行にすべき理由は、両者の目的の違いにあります。(実際、信用金庫1本でも借入金は事足りてはしまいます。)

しかしながら、組織の目的から見ても分かるとおり、資金繰りが悪化したとき、頼りになるのは日本政策金融公庫です。

そのため、信用金庫2行ではなく、信用金庫+日本政策金融公庫の利用をおすすめします

また仮に、リスク対策として信用金庫2行の制度融資を利用しても、審査はどちらも信用保証協会が行っています。

結局、1行から借りているのと変わらないという点も付け加えておきます。

参考記事>>>信用保証協会の融資審査で見られる4つのポイントを詳しく解説

1.  両行の目的や特性の違い

信用金庫は民間金融機関であり、「地域の繁栄」が組織の目的です。

一方、日本政策金融公庫は、政府系金融機関。中小企業への資金提供や、有事の際に貸付を行い、会社の存続を支えることが目的です。

2.  両行の貸し出し姿勢や貸し出し判断の違い

信用金庫は決算書(赤字か否か)、日本政策金融公庫は返済姿勢を重視する傾向が強いです。

信用金庫

実績のない企業への融資には消極的で、特に、保証協会の付かない「プロパー融資」は慎重に判断されます。

決算書を重視し、赤字決算を嫌う傾向にあります。

日本政策金融公庫

資金調達支援や災害時の救済が目的のため、不安定な状態の企業にも融資を行います。

創業時の融資では面接や事業計画書を重視し、その後は、返済姿勢を重視し、貸出します。

例えば、1千万円の融資を受け、順調に500万円返済をしているなら、返済額と同等の融資はある程度容易に受けられるということです。

3.  両行の貸し出し枠の違い

信用金庫では「制度貸付」「プロパー融資」、日本政策金融公庫では制度により融資額が決まっています。

信用金庫

<制度貸付>

信用保証協会という公的機関が保証人となり、融資を受ける仕組みです。万が一の時には、保証協会の返済保証があるため、金融機関も中小企業も安心の大きい制度です。

<プロパー融資>

100%信用金庫が中小企業に貸出す制度です。そのため、消極的な貸付となる他、財力のない金庫では難しい制度です。

また、融資限度額は信用金庫により異なります。

参考記事>>>プロパー融資とは?メリット・デメリット、審査基準を解説

日本政策金融公庫

貸付は制度ごとに融資限度額が設定されています。また、支店で借入できる枠は2,000万円とされています。

そのため、1行のみで5,000万円の融資を受けるなどは難しくなります。

4.  取引口座の違い

信用金庫はメイン口座、日本政策金融公庫はリスク対策口座として使い分けるのがポイントです。

日本政策金融公庫との取引を断絶してはいけない理由

握手しているビジネスマンたち

以上のように、信用金庫と日本政策金融公庫は、組織の目的が異なります。

特に資金繰りが悪化したときや、有事の際、心強いのは日本政策金融公庫であり、民間の金融機関が負えないリスクに対して有効な取引です。

また、融資スピードの早さも信用金庫に勝ります

そのため、借りる・返すを繰り返し、取引残高を0にせず実績を積んでおくことがとても重要です。

繰り返しになりますが、資金繰りが悪化したときのためにも、日本政策金融公庫との取引を断絶しないようにしましょう

信用金庫の融資取引のコツは「メイン取引先」

メイン口座とし、プロパー融資を狙うのが取引のコツです。制度融資は優遇策も多いため、いざという時のために枠を取っておきたいからです。

信用金庫は制度融資だけでなく、プロパー融資が使えるかがポイントですので、通るまで申請しましょう。

もし、黒字経営・借入金の返済遅延がないにもかかわらず、プロパー融資が受けられないなら、信用金庫自体に体力がない可能性もあります。

この時は、取引行数を増やします。

また、融資の際に使いたい制度もいくつかご紹介します。

小口零細企業保証金借入金の内、2,000万円までを信用保証協会が保証する制度。
地方自治体の制度融資自治体から利子補給があるため、長期・低金利で借入できる。中小企業の経営安定化が目的のため融資も前向き。
保証協会無担保保証付融資金額8千万円以下は無担保。※ただし企業の状況や信用金庫により異なるケースがあるため要確認。

なお、上記制度利用の際は、税金の滞納や遅延を調査されるため、日頃から気をつけましょう。

日本政策金融公庫の融資取引のコツは「リスク対策」

民間金融機関とは民間金融機関が負えないリスクに備え取引します。

また、金庫の特性上、融資限度額(支店決済で2千万円)が決まっているため、公庫1行に取引を絞るのも得策ではありません。

あくまでも、補助的ポジションとして活用し、万が一に備えましょう。

また、創業の際は、公庫の借入金入金口座を信用金庫にしておくことをおすすめします。実績があれば「制度融資」なども申請しやすくなるためです。 

融資の際に使いたい制度もいくつかご紹介します。

新創業融資制度新たに事業を創業する個人・法人が無担保・無保証人で融資を受けられる制度。創業時に利用。
マル経融資
(小規模事業者経営改善資金)
6ヵ月間、商工会議所の経営指導を受け推薦状を受けた際に利用できる制度で融資を受けやすく、低金利も魅力。無担保・無保証人。新創業融資制度利用後に使うため商工会議所への入所し準備する。
一般貸付新創業融資制度利用後に使うが、マル経融資より借りづらい。「一般貸付」があることも理解しつつ、他の融資も検討する。

参考記事>>>日本政策金融公庫の新創業融資制度について知っておくべきこと

金融機関の使い分けはリスク対策に有効

年商1億以下の中小企業では、「資金繰りの悪化に備えた融資」が重要なポイントです。

そのため、信用金庫はプロパー融資を狙い、日本政策金融公庫も補助口座として残しておきましょう。 また公庫は、緊急時すぐに借入できるよう、残高をある程度残しておくのが取引のコツです。

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<参考記事>
一般社団法人全国信用金庫協会|信用金庫と銀行・信用組合との違い」

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