法人口座の開設を検討している方で、このような悩みはありませんか?
法人で銀行口座を作りたいけど、どこがおすすめ?また、どうやって自社にあった銀行を選べば良いのだろう?
ネット銀行やメガバンクって、それぞれどんなメリット・デメリットがあるのかな?
法人で銀行口座を作ると、個人口座とは違い、融資の相談の選択肢が増えたり、会社の信用を得やすくなります。
「法人で銀行を開設するなら、大きい銀行を選んでおけば間違いない」とお考えの方も多いかと思いますが、比較せずに銀行を選んでしまうと失敗してしまうかもしれません。
私は「中小企業の融資代行プロ」という資金調達サービスで経営者をご支援する中で、数多くの法人の銀行についてご支援してきました。
著者プロフィール
- 資金調達コンサル会社「(株)融資代行プロ」創業者
- 財務・資金繰りコンサルティング「御社の社外CFO」創業者
- 経営コンサル会社「(株)Pro-D-use」創業者
- 中小企業の融資・補助金など資金調達支援の実績多数
これまでの支援実績
個人事業主 / 創業後スグの1人法人 / 売上300億の法人 等
資金調達額「100万円」〜「5億円」
あらゆる業界の資金調達 / 財務・資金繰りコンサル実績
本記事では、法人企業が口座開設するのにおすすめの銀行についてご紹介します。
結論、筆者がおすすめしたいのは手数料の安さと口座開設の審査に通りやすい「GMOあおぞらネット銀行
法人の銀行口座を作るにあたって、銀行それぞれのメリット・デメリットを解説しますので、銀行口座開設の比較・検討のヒントにしていただけたらと思います。
GMOあおぞら銀行の評判を知りたい方は、こちらの記事で詳しく解説しておりますので、参考にしてください。
法人口座におすすめのネット銀行
法人で銀行口座を開設する際は、下記の4つのポイントをチェックするべきです。
- 月額利用料
- 振込手数料
- 融資金利
- 融資限度額
まず、法人におすすめのネット銀行として、以下5つのネット銀行をご紹介します。
結論、1番おすすめできるのは「GMOあおぞらネット銀行
筆者も、GMOあおぞらネット銀行
\おすすめNo1./ | |||||
銀行名 | GMOあおぞらネット銀行
| 住信SBIネット銀行
| 楽天銀行 | auじぶん銀行 | |
月額 利用料 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 |
振込 手数料 | 145円/他行振込 | 145円/他行振込 | 160円/他行振込 | 229円 (税込)/3万円以上 | 150円 (税込)/3万円未満160円/他行振込 |
融資金利 | 0.9%~14.0% | 2.49%~14.79% | 1.8%~13.8% | (固定・変動金利) | 不明ー |
融資限度額 | 1,000万円 (無担保・無保証OK) | 1,000万円 (無担保・無保証OK) | 1,000万円 (無担保・無保証OK) | 1億円 (要担保・保証人) | ー |
詳細 | 公式サイト>
| 公式サイト>
| 公式サイト> | 公式サイト> |
ネット銀行それぞれの特徴をご紹介しますので、自社に合ったサービスを提供する銀行を選びましょう。
1. GMOあおぞらネット銀行
(出典:GMOあおぞらネット銀行
GMOあおぞらネット銀行は、利用料が無料で振込手数料も安く設定されており、2023年6月1日以降に口座開設をした法人であれば、12ヶ月まで毎月20回振込手数料が無料になります。
24時間当日振込が可能なので、急な支払いにも対応可能です。
さらに、審査に決算書などの書類が不要なので、まだ売り上げが少ないスタートアップ企業でも申し込みができます。
固定電話がない会社やバーチャルオフィスの場合でも申し込みができるなど、メリットの多くあるネット銀行です。
月額利用料 | 無料 |
---|---|
振込手数料 | 145円/他行振込 |
審査時間 | 最短2営業日 |
融資金利 | 0.9%~14.0% |
融資限度額 | 1,000万円 |
24時間振込当日扱い | 〇 |
2. 住信SBIネット銀行
(出典:住信SBIネット銀行
住信SBIネット銀行
ネットバンキングの月額利用料と振込手数料が、同一行内であれば無料で利用できます。
ただし、ATMの手数料は、預入れも引き出しも110円かかりますので、現金の出し入れが多い場合は留意しておきましょう。
また、ペイジー非対応なので、税金や社会保険料の電子納税にも口座を利用したいと考えているのであれば不向きかもしれません。
月額利用料 | 無料 |
---|---|
振込手数料 | 145円/他行振込 |
審査時間 | 最短翌営業日 |
融資金利 | 2.49%~14.79% |
融資限度額 | 1,000万円 |
24時間振込当日扱い | 〇 |
3. 楽天銀行
(出典:楽天銀行法人のお客さま)
楽天銀行は、楽天市場を運営する楽天グループのネット銀行です。
当日振込は15時までとなりますが、リアルタイム振込にすれば24時間対応しています。
大きな特徴は、海外送金の手数料が1,000円と、他のネット銀行に比べても安いという点です。
法人で楽天銀行の口座を作るのであれば、IP電話番号か固定電話が必要となります。
月額利用料 | 無料 |
---|---|
振込手数料 | 150円 (税込)/3万円未満229円 (税込)/3万円以上 |
審査時間 | 最短1週間 |
融資金利 | 固定・変動金利 |
融資限度額 | 1億円 |
24時間振込当日扱い | 15:00まで (リアルタイム振込で24時間) |
4. PayPay銀行
(出典:
PayPayの売り上げ金を振込する際の手数料が20円と安いので、すでに事業でPayPayを導入している会社におすすめです。
振込手数料は他行では160円ですが、同行であれば55円となります。
月額費用が無料なので、コスト面を重視したいという方はチェックしておきましょう。
月額利用料 | 無料 |
---|---|
振込手数料 | 160円/他行振込 |
審査時間 | 3日~10日 |
融資金利 | 1.8%~13.8% |
融資限度額 | 1,000万円 |
24時間振込当日扱い | 〇 |
5. auじぶん銀行
(出典:auじぶん銀行法人のお客さま)
auじぶん銀行は、 auフィナンシャルホールディングスと三菱UFJ銀行が共同出資したネット銀行です。
法人のWebサイトをすでにお持ちであれば、法人開設の必要書類は本人確認書類のみとなります。
「口座開設までに時間をかけたくない」「審査を簡単にすませたい」という場合にはおすすめです。
ただし、法人への融資は対応していないので、今後お金を借りる予定がある場合は不向きかもしれません。
月額利用料 | 無料 |
---|---|
振込手数料 | 160円/他行振込 |
審査時間 | 最短3日 |
融資金利 | ー |
融資限度額 | ー |
24時間振込当日扱い | 〇 |
法人口座におすすめのメガバンク
ネット銀行ではなく、メガバンクで法人口座を開設する場合も、以下の比較ポイントをチェックしましょう。
- 月額利用料
- 振込手数料
- 融資金利
- 融資限度額
法人におすすめのメガバンクとして、以下4つの銀行について紹介します。
各銀行によって特色が異なり、一概にどれがおすすめとは言えませんので、それぞれを比較検討してみてください。
銀行名 | ゆうちょ銀行 | みずほ銀行 | 三井住友銀行 | 三菱UFJ銀行 |
月額利用料 | 1,100円 | 3,300円 | 2,200円 | 1,760円 |
振込手数料 | 165円/他行振込 | 490円/3万円未満 660円 /3万円以上 | 495円 /3万円未満 660円/3万円以上 | 484円/3万円未満 660円/3万円以上 |
融資金利 | ー | 事業内容により判断 | 2.125%~ | 15%未満 |
融資限度額 | ー | 事業内容により判断 | 1億円 | 1,000万円 |
詳細 | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
1. ゆうちょ銀行
(出典:ゆうちょ銀行法人のお客さま)
ゆうちょ銀行の強みは、なんといっても全国に支店があることです。
他のメガバンクと比較にならないほど多くの支店がありますので、全国を見据えた事業を展開したいとお考えの会社におすすめです。
ただし、月額利用料がかかったりと手数料なども必要になりますし、ネット銀行と比較すると利便性は劣ると言わざるを得ません。
ビジネスに関する融資商品もありませんので、他の銀行とよく比較して検討するといいでしょう。
月額利用料 | 1,100円 |
---|---|
振込手数料 | 165円/他行振込 |
審査時間 | 約1ヶ月 |
融資金利 | ー |
融資限度額 | ー |
24時間振込当日扱い | × |
2. みずほ銀行
(出典:みずほ銀行法人のお客さま)
みずほ銀行は月額利用料が3,300円で、振込手数料も他行と比較すると高額になります。
コスト面を重視したいのであれば、慎重に判断しなければなりません。
しかし、口座開設した顧客同士のコミュニティサービスを提供しており、弁護士などの専門家に事業の相談も可能です。
ランクに応じてサポートも充実しているため、このような特典にメリットを感じるようであれば検討してみても良いでしょう。
月額利用料 | 3,300円 (申し込み4ヶ月目から) |
---|---|
振込手数料 | 490円/3万円未満660円 /3万円以上 |
審査時間 | 1~2週間程度 |
融資金利 | 事業内容により判断 |
融資限度額 | 事業内容により判断 |
24時間振込当日扱い | × |
3. 三井住友銀行
(出典:三井住友銀行法人のお客さま)
三井住友銀行の法人口座は月額2,200円ですが、プランが4つあり、「ライトタイプ」にすれば月額利用料はかかりません。
振込手数料はかかりますが、今後事業を拡大させていきたい会社はチェックしておきましょう。
月額利用料 | 2,200円 |
---|---|
振込手数料 | 495円 /3万円未満660円/3万円以上 |
審査時間 | 2週間程度 |
融資金利 | 2.125%~ |
融資限度額 | 1億円 |
24時間振込当日扱い | × |
4. 三菱UFJ銀行
(出典:三菱UFJ銀行法人のお客さま)
三菱UFJ銀行の融資サービスは、AIで審査するため申し込みに決算書が不要となり、最短2営業日で融資を受けられます。
資金調達に困らないよう、このようなサービスを見越して口座を開設しておくと安心です。
インターネットバンキングを利用すれば、一度に最大5万件の振込が可能になります。
取引先が多いほど、使いやすい銀行となるでしょう。
月額利用料 | 1,760円 |
---|---|
振込手数料 | 484円/3万円未満660円/3万円以上 |
審査時間 | 1ヶ月程度 |
融資金利 | 15%未満 |
融資限度額 | 1,000万円 |
24時間振込当日扱い | × |
法人で口座を作れる銀行の種類
法人で口座開設ができる金融機関について、考えていきましょう。
店舗をもたないネット銀行や地域密着の地方銀行など、それぞれメリットとデメリットがあります。
- ネット銀行で法人口座を開設するメリット・デメリット
- メガバンクで法人口座を開設するメリット・デメリット
- 信用金庫で法人口座を開設するメリット・デメリット
- 地方銀行で法人口座を開設するメリット・デメリット
それぞれ詳しく解説します。
1.ネット銀行で法人口座を開設するメリット・デメリット
ネット銀行とは、実店舗を持たずにインターネット上で全てのやり取りを行える銀行です。
人件費や店舗の維持費等が不要になるので、手数料が安く、24時間取引が可能になります。
メリット | デメリット |
---|---|
手数料が安い 利便性が高い 預金が高金利 24時間365日取引可能 | 窓口相談ができない 信頼度が低い可能性がある |
利便性の高さがネット銀行の大きなメリットですが、メガバンクなどと比較すると取引先からの信頼度が低い可能性もあります。
2.メガバンクで法人口座を開設するメリット・デメリット
全国的な支店展開があり、メガバンクで口座開設をしておくと法人としての信頼にもつながるでしょう。
メリット | デメリット |
---|---|
会社の信頼につながる 全国に支店がある 海外への振込も可能 高額な融資も可能 | 法人口座開設の難易度が高い 口座の維持費用がかかる 企業規模が求められる 担当者が変わる可能性がある |
メガバンクは口座の維持費用や手数料がかかる場合もありますので、維持費の問題もあります。
また、審査には企業規模が求められる可能性もあり、口座開設の難易度は高いといえるでしょう。
「メガバンクの法人融資の特徴」に関する記事はこちらから御覧ください。
3.信用金庫で法人口座を開設するメリット・デメリット
信用金庫とは、地域繁栄を目的とした協同組織の金融機関で、中小企業や個人を主な取引先としています。
メリット | デメリット |
---|---|
小さな企業も取引可能 口座開設しやすい | 金利が高い エリアや事業規模などの要件がある |
信用金庫の会員になるには条件があります。
- 信用金庫の営業地域に住んでいる
- 事業所を所有している
- 従業員300人以下または資本金9億円以下である
これらの資格に当てはまらなくなると、信用金庫から卒業しなければなりません。
「信用金庫と銀行の違い」に関する記事はこちらから御覧ください。
4.地方銀行で法人口座を開設するメリット・デメリット
地方銀行はその名前の通り、地域密着の銀行であり、限定した地域で店舗を展開しています。
地方銀行のメリット | 地方銀行のデメリット |
---|---|
地域内での信頼度が高い メガバンクより親身地域の事業者を理解してる | 他地域で取り扱い不可 融資の審査期間が長い 金利がやや高い |
地方銀行はその地域の事業者を把握し、お金の流れを理解していますので、地域に合わせた事業をしたいと考えているのであればおすすめです。
他地域に行くと取り扱いできない場合もありますので、注意しましょう。
「地方銀行の融資審査」に関する記事はこちらから御覧ください。
法人の目的による銀行口座の選び方
法人で銀行口座を持つ際には、どのような使い方をしたいかが重要になります。
そのため、企業の状態や目的に合った銀行を選ぶようにしましょう。
- 起業したばかりの法人はネット銀行
- 大きな融資を希望する法人はメガバンク
- 取引先の地域が限定されているなら地方銀行
1.起業したばかりの法人はネット銀行
起業して間もない場合は、手数料など無駄な経費を削減できるネット銀行がおすすめです。
ネット銀行であれば口座維持手数料も不要ですし、振込手数料なども安く設定されています。
経営に不慣れな状態であれば、信用金庫も親身に相談に乗ってもらえるという意味でおすすめできます。
ネットショップを持つ場合もネット銀行がおすすめ
ネットショップを開業するなど、インターネット上での決済が多くなるのであればネット銀行がおすすめです。
24時間365日対応可能なので、海外の顧客とのやり取りもスムーズにできます。
ネット銀行は経費面だけでなく、スピード感もありますのでストレスなく事業を展開していけるようになるでしょう。
2.大きな融資を希望する法人はメガバンク
大きな融資を希望しているのであれば、メガバンクがおすすめです。
メガバンクはブランド力も持っていますので、取引先の企業からの信頼感にも繋がるでしょう。
ネット銀行では担当者がつきませんが、メガバンクで法人口座を開設すると担当者がつきます。
融資や金融関連の相談にのってもらいたい時には、心強い味方となるでしょう。
3.取引先の地域が限定されているなら地方銀行
取引先の地域が限定されている、地域密着の事業を行っているという場合には、地方銀行が使いやすいでしょう。
取引先と同じ地方銀行であれば、振込手数料を節約できるようになります。
地方の限定された地域では安心感のある銀行となっていますので、取引先への信頼感にも繋がります。
法人銀行口座に関するよくある質問
法人銀行口座について、よくある質問をまとめました。
法人口座はネット銀行でも問題ありませんか?
ネット銀行でも問題ありませんが、取引先からの信用度が低くなる可能性があります。
多額の融資を検討している場合には、どのような銀行で口座を作った方が良いですか?
大きな融資を希望するのであれば、メガバンクをおすすめします。
スタートアップでも法人口座を作れますか?
ネット銀行の法人口座であれば、スタートアップでも問題なく口座を作れます。メガバンク等でも作れないことはありませんが、事業内容や自己資本によって作れない可能性が高いです。
自社に合った法人口座を作ろう
どのような銀行が使いやすいかは、企業により異なるため法人で銀行口座を作るには、目的と企業の状況に合う銀行を選ぶのが大切です。
ネット銀行やメガバンク、地方銀行など、それぞれに特色があるため、メリットやデメリットを比較して、自社の目的や使いやすさに合った銀行を選ぶようにしましょう。