法人経営者であれば、銀行融資は非常に重要な経営スキルです。一方で、銀行融資に苦手意識を持つ経営者も多いため、以下のような疑問やお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか?
スムーズに銀行融資を進めるために、流れや審査のポイントを押さえておきたい。
銀行融資、面倒くさそう…。審査期間はどれくらいで、必要書類はなんだろう?
銀行融資の種類が多すぎて、どれが自社にあっているかわからない…
中小・中堅企業にとって、銀行融資はとても身近なな資金調達手法です。一方で、審査のプロセスが不明瞭で、かつ審査が保守的であるため、銀行融資に強い苦手意識を持つ経営者も多いと、筆者は強く感じています。
結論、これから解説する以下の「銀行融資の流れ・ステップ」「審査のポイント」を押さえておくことで、法人の銀行融資はグッと進めやすくなります。
- ポイント1. 財務状況の健全性をアピールする
- ポイント2. 事業計画書・資金繰り表を丁寧に作成する
- ポイント3. 銀行融資に強いコンサルタントに支援してもらう
筆者は「中小企業の融資代行プロ」という、成果報酬型の融資コンサル会社を経営しており、これまでに多くの中小・中堅企業の資金調達を成功させてきました。

- 資金調達・財務コンサル会社の経営者
1.融資コンサル|中小企業の融資代行プロ
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新規事業コンサル|(株)Pro-D-use - その他、エクイティ支援実績なども多数
これまでの支援実績
創業前後の法人〜売上80億の法人
1人法人〜個人事業主
調達額「200万円」〜「9.5億円」
多業界の資金調達 / 財務コンサル実績
本記事では、そんな資金調達のプロである筆者が、銀行融資について以下の内容を丁寧に解説します。
- 法人の銀行融資の流れ
- 銀行融資の審査に通るためのポイント
- 銀行融資の種類
- 銀行融資以外の資金調達方法
銀行融資での資金調達を検討している経営者の方、好条件で銀行融資を受けたい方はぜひ、本記事を参考にしてください。
日本政策金融公庫、商工中金、地銀、信用金庫・信用組合の融資は、知識・経験なく「何となく」で進めると必ず失敗します。融資には「金融機関の理解」と「ノウハウと実務経験」が必要です。
中小企業の融資代行プロは、金融機関出身のコンサルタントが「成果報酬型1%~」で融資コンサル/代行するサービスです。これまで4,500社以上の融資相談を受け「200万円〜9.5億円の融資成功」の実績を挙げてきました。
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法人融資でよくある「4つの融資事例」
これから、はじめて銀行融資を行う法人担当者のために、筆者が過去にサポートした融資事例を社名を伏せて5つ紹介いたします。
▼法人融資でよくある融資事例
- 融資事例1. 運転資金の確保
- 融資事例2. 設備投資による生産効率化
- 融資事例3. 新規事業立ち上げ
- 融資事例4. 不動産購入による拠点拡大
いずれもよくある融資事例なので、これから融資を考えている方は、ご自身の会社の近い融資事例を見つけてみてください。
融資事例1. 運転資金の確保
- 業種:製造業(部品加工会社)
- 融資額:2,000万円
- 借入期間:3年
- 用途:仕入代金・人件費の支払い
- ポイント:繁忙期の資金繰りを安定化。「保証協会付き融資」を利用し、低金利で調達。
融資事例2. 設備投資による生産効率化
- 業種:食品加工業
- 融資額:5,000万円
- 借入期間:7年
- 用途:新型包装機械の導入
- ポイント:生産能力を2倍に拡大。返済は設備投資による「売上増を原資」に設定。
融資事例3. 新規事業立ち上げ
- 業種:IT企業
- 融資額:3,000万円
- 借入期間:5年
- 用途:新サービス開発・マーケティング費用
- ポイント:日本政策金融公庫の「新事業活動促進資金」を活用し、融資を実現。
融資事例4. 不動産購入による拠点拡大
- 業種:物流業
- 融資額:1億円
- 借入期間:15年
- 用途:新倉庫の建設用地購入
- ポイント:「担保提供により長期融資」を確保。物流網拡充で取引先増加を見込む。
これらの5つの事例は社名を伏せていますが、いずれも筆者が過去にサポートした企業の実例です。これらの企業が法人融資を成功させることができたのは、次の3つのポイントを押さえていたからです。
法人が銀行融資の審査に通過する「3つのポイント」
法人が銀行融資の審査に通過するためのポイントは、次の3つです。
◆銀行融資の審査通過する「3つのポイント」
- ポイント1. 財務状況の健全性をアピールする
- ポイント2. 事業計画書・資金繰り表を丁寧に作成する
- ポイント3. 銀行融資に強いコンサルタントに支援してもらう
それぞれのポイントについて、以下で詳しく見ていきましょう。
ポイント1. 財務状況の健全性をアピールする
銀行融資の審査では、銀行側に「信頼できる会社だ」と認識してもらうことが大切です。なぜなら、銀行は融資した会社の経営状況が悪化し、返済が滞るリスクを避けたいと考えるからです。
そのためにも、売上を伸ばし、利益を出し、余計な節税をせずに現預金を増やし、利益剰余金を積み増すなどで、決算書からでも財務の健全性があることを示し、リスクが低い会社だとアピールしましょう。
- 売上の安定性:過去3年間、売上が毎年5%以上増加している実績を示す
- 利益の確保:黒字決算を継続しており、営業利益率が業界平均を上回っていることを強調
- 自己資本比率の向上:内部留保を積み増し、自己資本比率を20%から30%へ改善した実績を提示
- 現金預金の厚み:短期借入金に依存せず、運転資金の3か月分以上を現預金で確保していることを示す
ポイント2. 事業計画書・資金繰り表を丁寧に作成する
事業計画書・資金繰りを丁寧に作成することも大切です。実現性の高い事業計画・資金繰り表と、それに見合った返済計画があれば、銀行は安心して融資で資金支援ができます。
ベンチャー企業やスタートアップ企業が融資を受ける場合、「売上が伸びてます!」これだけでは銀行に対するアピールとしてかなり弱いです。
そのため、資本規模の小さい会社の場合は特に、リスクの低い会社だとアピールするためにも、資金繰り表とあわせて細かい事業計画書を提出するとよいでしょう。
なお、「銀行融資で評価される事業計画書の作り方」や「資金繰り表の作り方」を知りたい方は、以下の記事をご参考ください。


ポイント3. 銀行融資に強いコンサルタントに支援してもらう
銀行融資に強いコンサルタントに支援してもらうことで、融資の成功確率を上げることができます。
銀行融資に強いコンサルタントを選ぶには、いくつか押さえておきたいポイントがあります。まず、金融機関の融資審査の経験が豊富であることが大切です。そのためには、金融機関出身のコンサルタントにお願いするのが良いでしょう。なぜなら、銀行の審査の進め方やポイントを理解しているからです。
そして、財務分析のスキルが高く、試算表や決算書を銀行員目線で整えられることも重要であり、また単なる申請書づくりにとどまらず、面談時の伝え方や印象面まで含めてサポートできるコンサルタントであれば、融資成功の可能性はぐっと高まります。
好条件で融資を受けるには、銀行など金融機関の事情に詳しくなる必要があります。また、申し込みには多くの書類を作成しなければなりません。
時間がない経営者が、本業と並行しつつ融資について学んだり、準備することは非常に難しいため、融資に詳しい専門家であるコンサルタントに頼ることが有効手段なのです。
「中小企業の融資代行プロ」では、金融機関に10年以上在籍した「融資に詳しいコンサルタント」が多数在籍し、成果報酬1%~で融資の支援をしてくれます。「銀行融資を成功させたい」「プロの視点で銀行融資をサポートして欲しい」とお考えの方は、お気軽に無料の融資相談の申込みをしてください。
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筆者が実際に銀行融資で体験した「裏話」とは?
本章では、実際に筆者がご支援した銀行融資の6つの裏話を紹介するので、これから銀行融資を考えている方は、必ず目を通してください。
▼銀行融資の審査の裏話
- 裏話1. 融資が通りやすい時期は3月と9月
- 裏話2. 銀行員が来る時の心構え
- 裏話3. 最適な融資のタイミング
- 裏話4. 業績が良くても、不明点が多い会社には貸せない
- 裏話5. 決算書の内容が命
- 裏話6. 税理士も、融資に詳しいわけではない
それぞれについて詳しく解説しますが、必ず融資審査のヒントになるはずです。
裏話1. 融資が通りやすい時期は3月と9月
銀行にも決算期があり、3月の本決算と9月の中間決算があります。そのため、2月と3月は銀行は「決算期に融資実績をできるだけ積み上げたい」という思惑が働くため、普段よりも前向きに融資を検討してもらえる可能性が高まります。
つまり、資金調達を検討している企業にとって、2月と8月は狙い目なのです。ただし、決算期だからといって返済能力が不足していれば融資は通りません。あくまで「同じ条件なら、この時期の方が通りやすい」という話として覚えておくとよいでしょう。
裏話2. 銀行員が来る時の心構え
銀行の融資審査では、審査の過程で銀行員がオフィスや店舗を訪れることもあります。その際に目に入るのは、経営者や社員の対応、職場の雰囲気です。
特に重要なのは 基本的な挨拶 と 整理整頓された環境。社員が暗く、オフィスに整理されていない書類がバラバラ…といった状態であると、銀行員も「この会社に融資しても、きちんと返済ができないのでは」と懸念を抱かせます。
また、取引先からの表彰状や盾などもあれば目に見えるところに置いておき、アピール材料にすることもお忘れなく。数字では測れない「取引先や社員からの評価」「経営姿勢」を見るため、細かい部分まで観察されていると心得ましょう。
したがって、日頃から職場環境を整え、誰が来ても良い印象を持ってもらえる状態を維持することが、融資を受けやすくする大切なポイントになります。
裏話3. 最適な融資のタイミング
銀行融資は「お守り」と考えることで、融資に対しての見方を大きく変えることができます。
多くの経営者は資金繰りが苦しくなってから相談に来ますが、それは銀行にとって最も貸しづらいタイミングです。銀行が最も貸したいのは、皮肉にも「今はお金が必要ない」という優良企業です。
「雨の日に傘を取り上げ、晴れの日に貸す」と揶揄される通り、決算内容が絶好調の時にこそ、いつでも使える運転資金として融資を受けておくのが鉄則です。手元のキャッシュが潤沢であれば、好条件を引き出しやすく、いざという時の投資機会を逃しません。銀行側から融資を提案された時も、それはあなたの会社が優良である最高の証拠。将来への備えとして、迷わず受けるべきです。
なお、融資のタイミングについてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事が参考になるので併せてご覧ください。

裏話4. 業績が良くても、不明点が多い会社には貸せない
銀行員が融資審査で最も恐れるのは、赤字企業よりも「よくわからない会社」です。どんなに業績が良くても、「ビジネスモデル」や「資金使途」、「経営者の経歴」などに不明瞭な点が多いと、融資は実行されません。
これは、銀行員が融資を通すために、その企業の全てを論理的に説明する「稟議書(りんぎしょ)」という内部書類を作成する必要があるためです。銀行は預金者から預かった大切なお金で商売をしています。そのため、担当者は「この会社はこういう事業で儲けており、貸したお金はこう使われ、将来こう返済される見込みです」と、上司や本部を完璧に説得できなければなりません。
この稟議書が書けない、つまり担当者が腹の底から納得・理解できない会社は、どんなに利益が出ていても審査の土俵にすら上がれないのです。半分ほどの融資謝絶理由が、実はこの「よくわからない」であることは、あまり知られておりません。
裏話5. 決算書の内容が命
経営者の関心は損益計算書(PL)の利益に集中しがちですが、PLは単年度の成績表に過ぎません。銀行は会社の体力や歴史が刻まれた「貸借対照表(BS)」こそ重視します。
最低3期分のBSを比較し、「どう資金を集め(BS右側)、何に投資し(BS左側)、どれだけ利益を蓄積してきたか(利益剰余金)」ということを読み解きます。そして資産の中身を精査し、回収不能な売掛金や不良在庫がないかなど、その会社のリアルな「事業実態」を診断するのです。
さらに、その詳細資料である「勘定科目内訳明細書」もしっかりと目を通しています。勘定科目内訳明細書を見ることで、取引先のレベルや、役員への不自然な貸付など、外部には見えない事業の実態が全て記されており、「会社の実力」や「不自然なお金の流れ」が手に取るようにわかるのです。
決算書類は、税務署のためでなく、銀行に対する会社の「公式な履歴書」です。決算書作りは税理士任せにせず、経営者自身が決算書の詳細まで把握しているからこそ、銀行からの真の信頼を得ることができるのです。
なお、「銀行が融資審査で決算書のどこを見るのか」、また「銀行融資で勘定科目内訳明細書の見られ方」についてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事が参考になるので併せてご覧ください。


裏話6. 税理士も、融資に詳しいわけではない
多くの経営者は「税理士に任せていれば、融資に強い決算書を作ってくれる」と考えがちですが、実際にはそうとは限りません。税理士の主な役割は税務申告や会計処理であり、必ずしも銀行融資を意識した決算書を作ってくれるわけではないのです。
そのため、銀行の評価基準を意識した決算の工夫(営業利益を厚く見せる方法や、勘定科目の作り方、資産の見せ方など)は、多くの税理士が踏み込まない領域であるため、税理士任せだと、自然に融資には不利な決算書になってしまうケースもあります。これは税理士の先生が悪いわけではなく、そもそも税理士は融資支援は本業ではないので、その知識と経験を積んでいないだけなのです。
経営者自身が「銀行がどう見ているか」を理解し、必要に応じて融資に強い専門家やコンサルタントからアドバイスを受けることが、融資成功への大きな一歩となります。
法人が銀行融資を受ける流れ【4ステップ】
まずは、法人が銀行融資を受ける流れを【4ステップ】で紹介します。
法人が銀行融資を受ける【4ステップ】
- ステップ1.銀行に融資相談をする
- ステップ2.必要書類を準備する
- ステップ3.申し込み・面談
- ステップ4.審査・契約
それでは、それぞれのステップを詳しく解説していきます。
ステップ1. 銀行に融資相談をする
法人の銀行融資でまず最初にやることは、銀行に融資の相談をすることです。銀行に相談するには、以下2つの選択肢があり、どちらを選択するかで進め方が変わります。
- 方法1.営業担当に連絡を取る
- 方法2.銀行の担当者を紹介してもらう
それぞれの方法について詳しく見ていきましょう。
方法1. 営業担当に連絡を取る
融資を受けたい金融機関が決まっており、すでにその金融機関の法人口座の開設が済んでいる場合や、すでに融資取引がある場合は、すでにあなたの会社に営業担当(渉外担当という金融機関もあります)がいるはずなので、あなたの会社の営業担当に連絡を取りましょう。
営業担当から電話、もしくは面談で以下のような項目をヒアリングされるので、事前に準備しておきましょう。
- 資金使途(何に使うのか)
- 融資の希望額
- 希望額の根拠
- 融資の希望時期
- その他、希望条件(金利や返済期間など)
方法2. 銀行の担当者を紹介をしてもらう
もしも、まだ口座開設も済んでいないケースであれば、「知り合いの経営者」や「顧問税理士」、「商工会議所」などから紹介して繋いでもらうのがおすすめです。
銀行は一般的に、一般顧客から預金を預かり、そのお金を融資しています。そのため、大切な預金を、お取引が深まっていない「一見(いちげん)さん」に対して、簡単には融資できないという組織になっています。
そのため、飛び込みで銀行の「融資相談窓口」に行っても、ほとんどの場合は警戒されて、融資を受けることはできません。仮に事前に電話でアポを取ったとしても、これまでに取引のない会社は相手にされない場合が多いでしょう。
ステップ2. 必要書類を準備する
融資の相談後は、銀行からの指示に従い必要書類を準備します。主に必要となる書類は以下のとおりです。
- 商業登記簿の謄本
- 事業計画書
- 決算書
- 試算表
- 借入状況一覧表
- 納税証明書
- 資金繰り表
- 確定申告書
- 印鑑証明書
- 資金使途明細など
必要書類は、金融機関によっても異なりますし、融資の種類や資金使途によっても異なります。そのため、相談の際に必ず銀行の担当者へ確認してください。
以下記事では、「銀行融資で必要な書類や審査の流れ」を詳しく解説しています。融資を検討している方は、必ずご確認ください。

ステップ3. 申し込み・面談
必要書類が準備できたら、融資申込書とともに銀行の窓口へ提出しましょう。
書類などの提出が終わったら、次は金融機関の担当者との面談です。あなたの会社の事務所に銀行担当者が訪問するケースもありますので、事前にどこで面談をするのかを確認しておくと良いでしょう。
ちなみに、筆者が融資のご支援をしている経験では、面談では主に以下のような質問をされることが多いです。
- 創業の動機や理由
- 事業経験の詳細や創業者の強み
- 事業の具体的な内容と業務の流れ
- 事業のターゲット層
- 通帳の入出金内容の確認
- クレジットやカードローンなどの残高
- 他金融機関からの融資の有無や融資条件
上記の質問リストは最低限答えられるよう、事前に準備しておくと良いでしょう。
なお、銀行融資の審査の通過率を上げる方法やコツについては、以下の記事が必ず役に立ちますので、興味のある方はご覧ください。

ステップ4. 審査・契約
申し込み後、提出書類をもとに銀行審査が行われ、審査に通ると契約・融資の実行の流れとなります。審査は、主に以下2つの評価によって行われます。
◆ 融資審査の2つの評価軸
- 定量評価:提出書類をもとにした評価
- 定性評価:経営者の人柄・事業の将来性などをもとにした評価
定量評価では、「決算書」が特に重視されます。どんな決算書に作り込むかによって審査難易度は大きく変化しますので、決算書は税理士に任せっきりにせず、経営者もしっかり関わっておきましょう。
なお、「銀行が決算書で何を見ているのか?」がわからない方は、以下の記事が参考になりますので、必ず確認しておきましょう。

「定量評価」「定性評価」をもとに、企業は以下5つの債務者区分に振り分けられます。
- 正常先
- 要注意先
- 破綻懸念先
- 実質破綻先
- 破綻先
好条件で融資を受けるには「正常先」の評価を受けることが必要です。融資が決定し契約の手続きが終わると、融資金が送金・入金されます。
【法人向け】6種類の銀行融資
法人におすすめの銀行融資は、次の6つです。
◆法人向け6種類の銀行融資
※★は融資の難易度
- 種類1. プロパー融資(★★★★★)
- 種類2. 信用保証協会付融資(★★)
- 種類3. 不動産担保融資(★★★)
- 種類4. 売掛金債権担保融資(★★★★)
- 種類5. 銀行系ビジネスローン(★★)
- 種類6. カードローン(★)
それぞれの銀行融資について、詳しく見ていきましょう。
種類1. プロパー融資
難易度:★★★★★
プロパー融資とは、銀行が企業に直接融資する方法です。次に紹介する「信用保証協会」の保証はないため、返済が滞った場合は金融機関が責任を負うため、金融機関側にとって「リスクが大きい融資」です。
銀行側のリスクが高い融資のため、他の融資方法に比べて審査が厳しく、信用度の高い企業でないと審査に通るのは難しいです。
一方で、プロパー融資には限度額がないため、審査に通れば大規模な資金調達が可能となります。
以下記事は、プロパー融資の審査条件や審査に通過するためのポイントを解説しています。プロパー融資を狙う経営者の方は、必ずご確認ください。

種類2. 信用保証協会付融資
難易度:★★
信用保証協会付融資とは、信用保証協会が連帯保証人となって銀行と企業との間に入る融資です。
プロパー融資は信用性の高いごく一部の企業のための融資に対して、「信用保証協会付融資」は個人事業主や中小・零細企業、業績が悪い会社や創業前後の会社であっても融資が受けやすい融資です。
ただし、保証協会の利用には企業側が「保証料」や「追加の(軽微な)金利」を払う必要があります。また、保証協会と銀行とで融資審査を行うため、結果がでるまでに時間がかかる点にも注意が必要です。
なお、以下記事は信用保証協会の融資審査について詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

種類3. 不動産担保融資
難易度:★★★
不動産担保融資とは、土地や建物を担保に入れることで銀行から資金調達する方法です。
担保がある分、無担保の融資と比べて低金利かつ高額の借り入れができます。また、返済期間が長く設定できるのも特徴です。
ただし、審査では不動産の査定が必要となるため、融資までに時間がかかる傾向があります。また、返済ができなくなった場合は、担保に入れた不動産を差し押さえられるため、「早く資金調達したい方」「不動産を担保に出したくない方」には不向きです。
なお以下は、おすすめの不動産担保ローンを比較した記事になります。不動産担保ローンを検討する方は、ぜひ参考にしてください。

種類4. 売掛債権担保融資(ABL)
難易度:★★★★
売掛債権担保融資(ABL)とは、売掛債権を担保にして銀行から資金調達する方法です。
不動産を担保にする必要がないため、不動産を所有していない企業でも融資を受けられる可能性があります。また、売掛債権を担保にすることで、売掛金の支払い前に資金調達できる点も魅力です。
ただし、取引先によっては売掛債権の担保提供を禁止している場合もあるため、事前に確認してから利用しましょう。
なお、「売掛債権担保融資(ABL)」について詳しく知りたい方は以下の記事をご参考ください。

種類5. 銀行系ビジネスローン
難易度:★★
銀行のビジネスローンとは、事業資金の借り入れを目的とする融資です。銀行系ビジネスローンの他、ノンバンク系なども取扱いがあります。
銀行のビジネスローンは、プロパー融資や信用保証協会付融資などに比べて審査が比較的やさしく、融資スピードも速いため、なるべく早く融資を受けたい方に向いています。ただし、プロパー融資や信用保証協会付融資などに比べて、金利が高く、借入可能額が少ない傾向がある点に注意しましょう。
種類6. カードローン
難易度:★
カードローンも、無担保・無保証で借り入れられる融資です。カードローンを事業用ビジネスローンと比較したメリットは、カードローンは事業以外の目的でも資金を調達できる点です。ATMから借り入れできるため、時間や場所を問わずすぐに資金調達できる点が特徴です。
また、限度額の範囲内であれば何度でも借り入れできるのもメリットといえるでしょう。ただし、ビジネスローン同様、他の融資方法に比べて金利が高い傾向があり、さらには借入限度額も少額になるため、カードローンに頼りすぎず、計画的に利用することが大切です。
なお、キャッシング・カードローンができるおすすめの法人向けビジネスカードについては以下の記事が参考になります。ビジネスローンを検討している方は、必ずご確認ください。

【法人向け】民間の銀行融資以外の4つの資金調達方法
民間の銀行融資以外の資金調達方法としては、以下4つがあげられます。
◆法人向け民間の銀行融資以外の資金調達方法
- 資金調達方法1. ノンバンク系ビジネスローン
- 資金調達方法2. 日本政策金融公庫
- 資金調達方法3. ファクタリング
- 資金調達方法4. レベニュー・ベースド・ファイナンス
銀行融資以外の資金調達方法にも興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
資金調達方法1. ノンバンク系ビジネスローン
銀行だけでなく、信販会社や消費者金融といったノンバンクの会社でもビジネスローンを取り扱っています。
ノンバンクのビジネスローンは、基本的に無担保・無保証人で申し込めるのが特徴です。また、銀行融資に比較して、「即日融資」など融資スピードが速く、 審査も優しい傾向があります。
一方で、その分金利が高い傾向がありますので、メリット・デメリットを比較して利用を検討するべきでしょう。
なお、「おすすめの即日融資のビジネスローン」「審査が通りやすいビジネスローン」については以下の記事が参考になります。ビジネスローンを検討している方は、必ずご確認ください。


資金調達方法2. 日本政策金融公庫
日本政策金融公庫は、財務省が管轄する政府系の金融機関です。
創業期の企業や中小企業などの支援を目的としているため、民間の金融機関に比べて審査が柔軟であり、リスクのある融資の割には金利も低い傾向にあります。また、無担保・無保証人で受けられる融資が多いのも特徴です。
以下記事では、日本政策金融公庫の融資に通りやすくなるポイントを詳しく解説しています。日本政策金融公庫の融資をお考えの方は、ぜひご覧ください。

資金調達方法3. ファクタリング
ファクタリングとは、売掛債権をファクタリング会社に売却して資金調達する方法です。売掛債権を利用する点では、銀行融資の売掛債権担保融資と似ていますが、返済の有無が異なります。
売掛債権があれば赤字企業でも利用できるほか、ファクタリング会社によっては即日の資金調達も可能です。そのため、赤字で銀行融資に通らない方や、スピーディーに資金調達したい方に向いています。
以下記事では、即日で資金調達が可能なファクタリング会社をまとめて比較しています。ファクタリングも検討している方は、ぜひご覧ください。

資金調達方法4. レベニュー・ベースド・ファイナンス
レベニューベースドファイナンス(RBF)とは、将来発生すると予測される売上の一部を現金化して資金調達する手法のことです。銀行融資や株式発行のように担保や株式の希薄化を伴わず、将来の売上をベースに資金を得られるため、比較的新しい資金調達の選択肢として注目されています。
特に、「銀行からの融資が難しいと断られた」「株式発行による持株比率の低下は避けたい」と考えるベンチャー企業やスタートアップ企業に適しており、短期間で資金を調達できる点も大きなメリットです。
レベニューベースドファイナンスは以下のようなビジネスに向いているとされています。
◆レベニューベースドファイナンスが向いている企業
- サブスクリプション型ビジネス
- SaaSビジネス
- D2Cビジネス
- ECビジネス
- スタートアップ企業
- 銀行融資・株式による資金調達が難しい企業
- 短期的に資金を必要とする企業
近年は、安定した売上を背景に資金調達を柔軟に進めたい企業にとって、このような新しい融資の選択肢が増えてきましたので、特にレベニューベースドファイナンスに向いている企業は検討してみるべきでしょう。
レベニューベースドファイナンスのおすすめ業者や資金調達方法・事例の紹介については、下記の記事をあわせてご覧ください。
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「法人の銀行融資」についてよくある質問
法人の銀行融資についてよくある質問を紹介します。同じような質問をお持ちの方は、ぜひ参考にしてください。
法人銀行融資の審査期間の目安は?
法人の銀行融資の審査期間目安は、銀行や申し込む会社の状況によって異なります。以下に、記事内で紹介した6つの銀行融資の審査期間目安をまとめました。
▼6つの銀行融資の審査期間目安
銀行融資の種類 | 審査期間目安 |
---|---|
プロパー融資 | 初回:1〜2ヶ月程度以降:2~3週間程度 |
信用保証協会付融資 | 3週間~1ヵ月程度 |
不動産担保融資 | 3週間~2ヶ月程度 |
売掛債権担保融資 | 1ヶ月程度 |
ビジネスローン | 当日~1週間程度 |
カードローン | 翌日~1週間程度 |
※上記期間はあくまで目安です。詳しい審査期間については、融資を受ける銀行にお問い合わせください。
法人の銀行融資審査は甘い?
筆者の経験上、法人の銀行融資の審査は甘くありません。銀行融資の知識・経験・コツがわからなければ、普通の経営者にとっては厳しく感じられるレベルにあるといえます。
条件や希望金額に合わせて厳格な審査が実施されていること、また、金融機関によっても審査の基準や内容が異なるため、普通の経営者が勉強しても理解することは難しいでしょう。
銀行融資に自信がない方は、弊社「中小企業の融資代行プロ」のような成果報酬型の融資の専門コンサル会社に支援してもらうことで、より成功確率を上げることが可能になるでしょう。
銀行融資の審査に通らない理由は?
銀行融資の審査に通らない主な理由は、次のとおりです。
- 決算書が赤字
- 債務超過
- 預貯金・利益剰余金がない
- 税金・社会保険を滞納している
- 信用情報に問題がある
- 資金使途が不明瞭
- 融資希望額が必要以上に多い
- 返済計画に根拠がない
銀行は貸し倒れのリスクを防ぐために、「信用できる会社か」「返済が滞らないか」といった点を重視します。そのため、上記に当てはまる場合は貸し倒れのリスクが高いと判断され、融資に通りづらくなる可能性が高まります。
法人の銀行融資の借入限度額はいくらまで?
法人の銀行融資限度額は、融資方法や会社の状況などによって異なります。
一般論にはなりますが、規模の大きい金融機関になればなるほど、借入の限度額は大きくなり、規模が小さくなると限度額も小さくなります。また、あなたの会社の業績や財務状況によっても、限度額の枠は大きく変わります。
一方で、融資を受ける金融機関選びも非常に重要です。大きな金融機関であれば借入の限度額は大きくなりますが、規模の小さい会社は相手にしてもらえません。
そのため、自社が融資取引相手として適正かどうか?については、弊社「中小企業の融資代行プロ」のような専門家に相談をするか、融資を受けようとしている銀行・信用金庫に直接お問い合わせすると良いでしょう。
法人の銀行融資の金利相場は?
法人の銀行融資の金利相場は、地方銀行や都市銀行、ネット銀行など金融機関によって異なります。また、融資方法によっても金利はさまざまです。
例えば、プロパー融資の金利相場は1〜3.0%程度、信用保証協会付融資は1.5〜3.0%程度(保証協会に別途0.1〜0.8%程度の保証料が必要)となっています。
しかし現代は、金利が非常に低く抑えられているため、借りる方がとても優遇されている時代だと筆者は感じます。
法人の銀行融資の流れとポイントを知り、好条件で融資を受けよう!
本記事では、法人の銀行融資について、具体的な流れや融資の種類、審査に通るためのポイントを解説しました。
銀行融資では以下ポイントを押さえて活動しましょう。
◆法人が銀行融資の審査に通過するための3つのポイント
- ポイント1. 財務状況の健全性をアピールする
- ポイント2. 事業計画書・資金繰り表を丁寧に作成する
- ポイント3. 銀行融資に強いコンサルタントに支援してもらう
銀行融資の審査では、「貸し倒れのリスクが低いか」が重視されます。そのため、財務状況の健全性をアピールしたり、事業計画書で返済計画や根拠を明確に示したりして、銀行からの信頼を勝ち取りましょう。
「自社だけで銀行融資の準備を進めるのが不安」「銀行融資を受けたい」という場合は、銀行融資に強いコンサル会社を頼るのも有効手段です。
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