銀行に融資を申し込んでいるが、なぜか審査で落ちてしまった。担当の銀行員に理由を聞いても教えてくれないし…。かなり重要な資金調達なので、この際、銀行からの融資だけにこだわらないので、自分ができそうな資金調達方法を知りたい。
今まで何となく、日本政策金融公庫からだけ資金調達をしてきたが、いざという時のためにたくさんの資金調達方法の選択肢を知っておきたい。
会社の資金繰りを気にする経営者であれば、こんな悩みや不安をお持ちでしょう。
会社の堅実な資金計画を確保するため、また、資金不足による経営難や倒産を避けるためには、必ず資金調達の課題にぶち当たることになります。
資金調達が上手な経営者はほぼ全員、安定的、かつ適度な投資もできるバランスの良い経営を実現している傾向があります。
本記事は、中小企業経営者で資金調達を検討している方に向けて、下記3点について解説・アドバイスをするものです
- 中小企業の経営者が利用できる「主な資金調達方法」について
- 中小企業の経営者が利用できる「資金融資の種類14」について
- 資金調達に活用できる制度について
著者プロフィール
- 資金調達コンサル会社「(株)融資代行プロ」創業者
- 財務・資金繰りコンサルティング「御社の社外CFO」創業者
- 経営コンサル会社「(株)Pro-D-use」創業者
- 中小企業の融資・補助金など資金調達支援の実績多数
これまでの支援実績
個人事業主 / 創業後スグの1人法人 / 売上300億の法人 等
資金調達額「100万円」〜「5億円」
あらゆる業界の資金調達 / 財務・資金繰りコンサル実績
この記事を読めば、あなたの資金調達の知識は他の経営者と比べても格段に上がります。
● 日々の資金繰りの悩みや不安から解放される
● 銀行口座の残高を気にせず、資金を使いたいときに投資に回せる
● あなたの会社が安定するので、精神状態も安定する
「日本政策金融公庫」や「銀行」、「信用金庫」、「商工中金」からの資金調達は、知識・経験なく「何となく」で進めると必ず失敗します。資金調達の成功には、金融機関の幅広い知見と一定のノウハウが欠かせません。
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中小企業の資金調達方法は次の3つ!
中小企業の資金調達方法は、大きくは次の3つに分けられます。
- 「負債」を増やして資金調達する方法(デッド・ファイナンス)
- 「資産」を現金化する方法(アセット・ファイナンス)
- 「資本」を増やして資金調達する方法(エクイティ・ファイナンス)
以下より、これら3つの資金調達方法について詳しく説明します。
1. 負債を増やして資金調達するデッド・ファイナンス
「負債」を増やして資金調達するとは、誰かからお金を借りることで資金調達する方法を指し、「デッド・ファイナンス」とも呼ばれます。
この手法には、例えば「借入」や「新株予約権といった社債の発行」等が該当します。
「デット・ファイナンス」による資金調達では、会社は返済期日に必ず返済の義務を負わなければなりません。また、借入による資金調達の場合、会社の信用力や担保の設定が必要となりますので、安定した売り上げや担保に設定できる資産を保有していることが利用の条件となります。
参考記事>>>デットファイナンスとは?その他の資金調達方法との違いを解説
2. 資産を現金化するアセット・ファイナンス
会社の「資産」を何らかの形で現金化し、資金調達する方法は、「アセット・ファイナンス」と呼ばれます。
不動産を所有していたり、未回収の売掛債権や特許・ライセンスなどといった無形資産を保有していたりする場合は、これらを売却することで事業に必要な資金を調達することができます。
この手法を使うためには、現金化するための「資産」を保有していることが条件となります。
参考記事>>>アセットファイナンスとは?その意味やメリット・デメリット
3. 資本を増やして資金調達するエクイティ・ファイナンス
会社に投資をしてもらうことにより、「資本」を増やして資金調達を行う方法は、「エクイティ・ファイナンス」とも呼ばれ、中小企業やスタートアップにおける資金調達方法としても多く利用されています。
「エクイティ・ファイナンス」の手法では、資金調達を行った際の返済義務を負う必要がないこと、担保や保証人を準備しなくてもよいことなどから、安定した資金調達ができるメリットの大きな手法として知られています。
しかし、その反面、企業の経営を投資家にコントロールされやすく、最終的には第三者からの買収といったリスクをはらんでいる点を念頭に置いておく必要があります。
参考記事>>>【完全解説】エクイティファイナンスとは?その種類やメリット・デメリット
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中小企業の資金調達の種類について解説
中小企業が資金融資を受けるための手段は、下記から説明する内容のものが挙げられます。
ここでは、前章で解説した「中小企業の資金調達方法」に沿って説明していきますので、参考にしてください。
デッド・ファイナンスによる資金調達
公的融資を受けて、お金を借りる
「公的融資を受けてお金を借りる」とは、政府系金融機関や地方公共団体、信用保証協会といった公的機関から融資を受けることを指します。
公的融資からの借入は、銀行からの借入と比較し、低金利で融資を受けられるというメリットがあります。
主な政府系金融機関には、日本政策金融公庫や商工中金などがあり、なかでも日本政策金融公庫は創業間もない経営者の方でも比較的融資の申請がしやすいのが特徴です。
また、各地方公共団体の制度融資や信用保証協会の保証付き融資は、金融機関の融資に対して保証する形をとるので、信用力に自信のない中小企業でも利用しやすいという特徴があります。
参考記事>>>資金調達で日本政策金融公庫の融資を受けるメリット・デメリット
参考記事>>>制度融資とは?資金調達に活用する際のポイントを解説
銀行融資でお金を借りる
一般的に事業資金融資を受ける先として頭に浮かびやすのが、この「銀行融資」なのではないでしょうか。
銀行融資には、銀行独自の融資である「プロパー融資」のほか、上述した「信用保証協会の保証付き融資」の2種類があります。
貸し倒れリスクを銀行が一手に負う「プロパー融資」を利用するためには、銀行からの信用力が必要となりますので、信用力の低い会社が銀行融資を利用するためには、「信用保証協会の保証付き融資」から利用することになります。
参考記事>>>プロパー融資とは?審査基準やメリット・デメリットを解説
参考記事>>>信用保証協会の融資審査で見られる4つのポイントを詳しく解説
ビジネスローンを利用してお金を借りる
無担保・無保証人で利用できるビジネスローンは、公的融資や銀行での借入ができなかった場合に利用を検討したいローンです。
審査も比較的ゆるく、利用しやすいのが特徴ですが、金利の高さがネックとなっています。
ただ、ビジネスローンのなかには、スピーディーな対応をウリにしているものもあり、即日融資が可能なものもありますので、とにかく急ぎで事業資金が必要な場合には、申し込みを検討してみるとよいでしょう。
参考記事>>>資金調達で「ビジネスローン」を活用するための基礎知識
売掛債権を担保としたローンでお金を借りる
「売掛債権」を担保として、金融機関から融資を受ける方法です。一般的には、「売掛債権担保ローン」として、名前を耳にすることも多いのではないでしょうか。
「売掛債権担保ローン」は、銀行のほか、ビジネスローンや事業融資専門の事業者でも多く取り扱っています。
売掛金の回収までに時間がかかり、かつ大口の運転資金が必要なときには、有効な資金調達方法です。
参考記事>>>売掛債権担保融資の意味やファクタリングとの違いを解説
法人クレジットカードを利用したキャッシング
会社で発生する経費の支払いにも利用できる法人クレジットカードには、便利なキャッシング機能がついているものも多くあります。
このキャッシング機能を利用し、事業資金を準備することができます。
クレジットカードさえ作成していれば借入の審査もありませんし、いつでもどこでも手軽に融資を受けられるというメリットがあります。
参考記事>>>【徹底解説】資金調達に法人カードのキャッシングを利用する方法や注意点
リスケで返済計画を見直す
リスケ(債権者と返済計画を見直し、条件を緩和してもらうこと)を行うことで、返済額の減額や据置期間の導入といった返済の負担軽減が可能となります。
債権者にリスケに応じてもらうためには、リスケによって必ず返済できることを明確に示すことが重要となります。
参考記事>>>銀行融資のリスケ中にできる資金調達方法や注意点を解説
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「資産」を現金化する方法(アセット・ファイナンス)による資金調達
資産を売却して現金化する
「不動産」や「自動車」「有価証券」など、会社が保有していて現在使っていない資産がある場合は、資産を売却することで資金を調達できます。
事業に必要な資金を調達したい場合は、ある程度の金額を売却するのがおすすめです。
参考記事>>>会社の資産を売却して資金調達したい?メリットや方法を徹底解説
ファクタリングを利用し、売掛債権を売却する
一般的に、商品やサービスを提供した後、代金が支払われるまでには1ヶ月から2ヶ月程度の期間を要します。
この代金が支払われる権利を「売掛債権」と呼びますが、この売掛債権を専門事業者に売却すれば事業資金の調達が可能です。
この手法を「ファクタリング」と呼び、現金化までには即日~数日というスピーディーさがウリとなっています。
参考記事>>>資金調達法「ファクタリング」の仕組みや注意点を解説
営業権の売却
特許やライセンス・商標といった営業権を売却することで資金調達が可能です。
営業権の売却には、「事業単位での譲渡」や「不採算事業の譲渡」ができるというメリットがあります。
参考記事>>>営業権譲渡とは?価格相場や資金調達のメリット・デメリット
セール&リースバッグ
資産を売却することで、資金調達が可能であるという点には先ほど触れましたが、現時点で利用している資産を売却することは、会社を運営していく上で不可能な話です。
そこで、資産を売却した後にリース契約を結び、改めてリースを受けることで使い続ける方法(セール&リースバック)という方法をとってみましょう。
セール&リースバックでは、リース料を支払いつつも、売却資金で資金調達をすることが可能となります。
参考記事>>>セール&リースバックとは?その仕組みや活用ポイントを解説
エクイティ・ファイナンスによる資金調達
新株予約権
あらかじめ設定した価格で新株を購入できる「新株予約権(ストックオプション)」は、定められた価額より株価が高いタイミングで売却すれば、その差額分の利益を得ることができます。
また、新株予約権付の社債は、投資家が集まりやすいというメリットがあるため、結果的に、資金調達がしやすくなるという傾向もあります。
参考記事>>>ストック・オプション(新株予約権)とは?手続き方法を解説
エンジェル投資家やベンチャーキャピタル
エンジェル投資家といった個人投資家や、投資専門会社であるベンチャーキャピタルから投資を受けることで、資金調達する方法です。
ベンチャーキャピタルから出資を受けるためには審査があり、投資を受けるには事業に関する将来的なビジョンについて明確にしておく必要があります。
参考記事>>>資金調達の救世主「エンジェル投資家」とは?その特徴や注意点を解説
参考記事>>>ベンチャーキャピタル(VC)から資金調達する方法や注意点を解説
事業譲渡・M&A
会社の事業部門や子会社の他、株式などを売却することで資金調達する方法です。
まとまった資金が手に入ることはもちろん、従業員の雇用や取引先との関係維持といった点から現状をかえずに次世代の会社に引き継ぐことができるという点でメリットがあります。
参考記事>>>M&Aにおける資金調達の方法や銀行融資のポイントを解説
クラウドファンディング
インターネット上で、不特定多数の個人から出資を募ることができるクラウドファンディングは、銀行での融資が難しい中小企業・ベンチャー企業でも効率的に資金調達を行える方法です。
クラウドファンディングでは、まとまった資金調達を行うことが可能なため、融資を受けることが難しい創業間もない企業にとってはメリットの大きな手法です。
参考記事>>>クラウドファンディングで資金調達!メリット・デメリットは?
「日本政策金融公庫」や「銀行」、「信用金庫」、「商工中金」からの資金調達は、知識・経験なく「何となく」で進めると必ず失敗します。資金調達の成功には、金融機関の幅広い知見と一定のノウハウが欠かせません。
中小企業の融資代行プロは「成果報酬型1%~」で資金調達をコンサル・代行するサービスです。これまで1,800件以上の資金調達の相談を受け、「200万円〜5億円」「多様な資金調達」で、多くの実績を挙げてきました。
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中小企業の資金調達に活用できる制度
ここでは、中小企業の資金調達に活用できる制度として補助金制度や助成金制度について、いくつかご紹介しておきましょう。
参考記事>>>【徹底解説】補助金・助成金で資金調達する方法や申請方法や注意点
雇用関係助成金関係
トライアル雇用奨励金
職業経験が不足し、就職が困難となっている特定の労働者を3か月の間、試用雇用した際、一定の条件を満たすことで助成金の支給を受けられる制度です。
対象者1人につき、月額最大4万円、最長4ヵ月間の助成金が支給されます。
キャリアアップ助成金
キャリアアップ助成金は、非正規労働者の企業内でのキャリアアップを促進し、正社員化や処遇の改善等の取組を実施した事業主に助成を支給する制度です。
助成の対象となる事業主は、業種ごとに資本金額や労働者の数で異なりますので、制度の利用を検討している場合は、一度確認をしておくとよいでしょう。
研究開発関係助成金関係
創業・事業承継補助金
創業・事業承継補助金は、事業承継を検討している事業者で、経営革新や事業転換をはかる中小企業の支援を目的とした、経済産業省の補助金制度です。
「廃業に必要な経費」と「後継者が行う経営革新、事業転換に必要な経費」が補助対象となり、最大で1,200万円までの補助を受けることも可能となっています。
参考記事>>>創業補助金とは?その種類や申請方法を分かりやすく解説
省エネ設備助成金関係
省エネ設備導入支援・省エネ対策の促進
中小企業が省エネルギー設備を導入する際や、新エネルギー利用設備を導入する場合、支援や補助金を受けられる制度です。
補助率については、導入する省エネ設備等により異なりますので、申請前には一度確認をしておくとよいでしょう。
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さまざまな資金調達方法から自社にぴったりな手段を選択しよう
中小企業で活用できる様々な資金調達方法についてご紹介しました。
今回ご紹介した「資金調達方法」や「資金融資の種類」から、自社の置かれている状況に適した手段を選択することが大切です。
ぜひ本記事の内容を参考に、会社の将来に最適な手段はどれなのか、十分に検討した上での資金調達を行っていくことをおすすめします。
「日本政策金融公庫」や「銀行」、「信用金庫」、「商工中金」からの資金調達は、知識・経験なく「何となく」で進めると必ず失敗します。資金調達の成功には、金融機関の幅広い知見と一定のノウハウが欠かせません。
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